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栽培管理|クワズイモの育て方

監修:園芸研究家 尾崎 忠

クワズイモの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

クワズイモ写真

 クワズイモは、存在感ある大きな葉と、樹木のように立ち上がってくる幹が個性的な植物です。よく似た近縁種にインドクワズイモ(Alocasia macrorrhizos)があり、同じクワズイモとして扱われる場合があるので注意します。  クワズイモは耐寒性が強く、-5℃程度の低温に耐えますが、インドクワズイモは寒さに弱いので、冬は室内に取り込みます。見分け方を知っていれば区別は簡単で、クワズイモは

管理

置き場所

 年間を通して、室内の明るい場所に置きます。暖かい時期は、葉焼けしないように徐々に慣らしていくようにすれば、戸外に置いて直射光線が当たっても問題ありません。外に出す場合は、5月の連休ごろに搬出し、最低気温が5℃を下回る前に入室すれば傷みません。

 なお、クワズイモは、関東以西の暖地であれば戸外に置いて冬越し可能ですが、インドクワズイモは暖地でも室内に取り込んで保護したうえで冬越しさせます。

水やり

 春から秋は、鉢土の表面が乾いてきたらたっぷり水やりします。時々戸外や浴室に運んで、株全体に水をかけるとよいでしょう。

 冬は乾かし気味にし、鉢土の表面が完全に乾いたら水やりします。冬の室内は空気が乾燥するので、まめに霧吹きなどで葉水を与えたり、湿らせたガーゼなどで、葉の表裏を拭くなどして、湿度を保つようにしてください。

 なお、葉のホコリ対策には葉面洗浄剤「リーフクリン」が利用できます。葉のホコリや汚れを落とし、みずみずしい自然な光沢がよみがえります。

肥料

 春から秋の生育期の間は、2~3カ月に1回程度、用土1ℓ当たり5gの粒状肥料「マイガーデン植物全般用」をばらまきます。または2週間に1回程度、液体肥料「マイガーデン液体肥料」、「花工場原液」の1000倍液か、「そのまま使える花工場観葉植物用」を水やり代わりに施します。

 冬は、基本的に肥料は施しませんが、室温が保てていて新芽が出てくるようであれば、規定倍率よりやや薄めに調整した同様の液体肥料を、2週間に1回程度施します。

冬越し

 室内の明るい場所に置いて冬越しさせます。クワズイモは、凍らない程度の場所なら戸外でも冬越し可能です。インドクワズイモは、最低気温5℃以上の場所に置いて冬越しさせます。

ふやし方

 さし木や株分けでふやすことができます。下葉が落ち、幹が上がっている大株は、幹の途中で切り取ってから、日陰に置いて切り口を半日程度乾かしてから、清潔なさし木用土(赤玉土中粒単用など)にさします。

 株分けは、植え替えと同時に行ないます。株元に生じた子株に根をつけて親株から取り外し、観葉植物用の培養土に植えつけます。作業後は、10日間ほど明るい日陰に置いて養生し、新しい葉が出てきたら徐々に明るい場所に鉢を移動させます。いずれも5~6月ごろが最適期です。

 なお、クワズイモの樹液にはシュウ酸が含まれるため、かぶれやすいので、ゴム手袋などをはめて作業しましょう。

 

栽培のポイント

 基本的に高温多湿を好みますが、根が常に湿っている状態だと根腐れします。幹が上がった大株は、過湿によって幹が腐ってくることがあります。水はけのよい培養土を用い、鉢土の表面が乾いてから水を与えるようにします。特に気温の低い時期は、水の与え過ぎに注意しましょう。

監修 園芸研究家 尾崎 忠

1973年8月生まれ。(有)エクゾティックプランツ代表取締役として熱帯植物の生産を行う。 帝京大学経済学部経済学科卒業後、公園緑地の樹木名板やサインに関する営業職を経て、2000年に家業である同社に入社する。 約2500~3000種の植物生産管理に携わる傍ら、アブチロンの育種を行う。現在は、トケイソウやハイビスカスの苗をメインに生産中。サンセベリアや、ビカクシダ、ホヤなどのコレクションも豊富。「熱帯植物には、まだまだ魅力的な植物がたくさんあります。一つでも多く家庭園芸に普及するよう努力していきたいです。」

クワズイモの育て方のページです。
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