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11月-5.復活!ダリア人気(ダリア)

古くから愛されていたダリア

 日本でのダリア栽培の歴史は古く、1800年代の江戸時代には、すでにオランダ経由で導入されていました。
 しかし、そのほかの花と同じく、ポピュラーになったのは明治時代の中ごろで、大正時代には日本ダリア会が発足しています。もっともダリア熱が高まったのは、戦後の昭和30年代だそうですが、その後、90年代のガーデニングブームを目前にして、日本ダリア会は休止(現在は再結成)。ダリアは庭からも少し忘れられた存在になった時期もありました。
 そもそもダリアは、メキシコやグァテマラといった高地が原産。高温多湿の日本では病気が出やすく、育てるのが少し難しいため、家庭での栽培は敷居が高かったのかもしれません。それでも一部の丈夫な品種は植えっぱなしでもよく育ち、農家の庭先などには、秋に背高く咲いているのを見かけることもありました。
 ところが、ガーデニングブームが落ち着いた2000年に入ってから、ありがたいことに少しずつダリアは復活の兆しを見せはじめます。寄せ植えにしやすい小型の実生系品種がふえはじめたのも、よく覚えています。
 続いて球根性のダリアも品種改良や増殖技術が進み、花色や花形の多様化に加え、耐病性も高まり、育てやすい品種がグンとふえました。こうしてダリアは、再び日本の庭に戻ってきました。春と秋に、あでやかな姿を各地のダリア園やガーデンで目にする機会もふえてきたのです。
 そんなダリアも、そろそろ終わりの時季。温暖地の庭やガーデンでは、まだもう少し観賞できると思うので、近々、色濃く咲く晩秋のダリアを堪能しに出かけてみようと思います。

皇帝ダリア

 ガーデニングファンの間で一時話題になった皇帝ダリアは、一般的な園芸種のダリアとは、別の種類(Dahlia imperialis)になります。茎が木質化し草丈が3m以上のびます。庭植えにしたものは、なんと5~6mに達することもあるそうですから、その草姿は、まさに圧巻です。
 短日性が強いということは、街中の照明や家庭の外灯が当たる場所に植えてしまうと、日照時間が多すぎて花芽がつかなくなってしまうおそれがあります。皇帝ダリアを植えるときは、鉢の置き場所や植え場所に注意しましょう。
 なお、‘ガッツァリア’は短日性が弱いとはいえ、夜間照明が一晩中当たるような場所では、やはり花が咲かなかったと聞きます。それまでほとんど園芸品種がなかった種ですから、まだまだ不明な点も少なくないのかもしれません。

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コラム|ウチダ トモコ
園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

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