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3月-3. 野菜と長くつき合う方法

春の菜園は、葉野菜でゆるゆるスタート

 ガーデニングシーズンが始まるころの菜園には、まだハクサイやコマツナなどの冬を越えた野菜が残っていることもあるでしょう。これらは春を感じて花茎を伸ばし、黄色いかわいい花を咲かせるころです。これらはナバナと同じように食用にできるので、柔らかい蕾のうちに摘み取って、ぜひ食卓で楽しんでみてください。青果店ではお目にかかれない、春の味です。
これらコマツナほか、ホウレンソウ、レタス、キャベツなどの葉野菜は、3月になれば、タネまきができます。菜園の空きスペースがあれば、ぜひ、葉野菜のタネをまいてみましょう。本格的なシーズンを前に、春の野菜づくりをのんびりと、葉野菜でスタートさせてみませんか。酸性土を嫌うものが少なくないので、これを機会に、土のpH(酸度)をチェックしてみるのもおすすめです。もしも土が酸性に傾いていたら、苦土石灰や牡蠣殻石灰をまいて耕し、育てる野菜が好むpHに調整しておきましょう。

主な植物の適性土壌酸度一覧表を確認する
(「アースチェック液」商品ページ下に一覧表を掲載しています)

夏野菜をタネから育ててみよう

さて、菜園シーズンの開始となれば、やっぱり気になるトマトやピーマン、キュウリなどの夏野菜です。しかし、これらの植えつけ適期は5月の大型連休前後ですから、ソメイヨシノが終わって、八重桜が散ってからと、まだまだ先のように思えます。
 でもそれは、苗の植えつけ時期のこと。夏の果菜類を、タネから育てるのであれば、まさに3月がタネまき時期なのです。ところが悩ましいことに、夏野菜と呼ばれるだけあって、トマトやピーマン、キュウリは少々寒がり。タネをまいて発芽させるには、トマトなら20℃以上、キュウリは25℃以上の温度が必要です。不思議なことにそれぞれが生育する気温はもう少し低温でも大丈夫なのですが、発芽させるためには一定以上の高温を、一定期間経験しなければならない仕組みになっています。
 だからこれらのタネは、戸外の菜園の土に直接まくのではなく、ポリポットなどにまいて、室内の日当たりがよく暖かな場所に置いて発芽を待ちます。この時期だとトマトも発芽まで1週間ぐらいかかるので、水切れやカビや細菌に侵されないように注意が必要です。
 気温が下がる夜間は、ホットカーペットの上に置くなどして温度をキープすれば、4~5日で発芽してくるでしょう。
 戸外の菜園とはちょっと違う作業ですが、タネから野菜を育てると、意外なほど長い期間、夏野菜とおつきあいすることができます。今年はちょっとがんばって、タネから夏野菜を育ててみませんか。
 もしもうまく発芽させられなかったり、苗を育てられなかったりしてもご心配なく。来月4月の中旬を過ぎれば、プロが育てた夏野菜の苗が店頭に並び始めますから、それらを購入すれば、今年は夏野菜を育てられないということはありません。

コラム|ウチダ トモコ
園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

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