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6月-8.夏への扉(園芸作業)

小休止の目印を決めよう

 園芸品種の花の魅力は、長期間、次々に花を咲かせてくれること。とくに最近の品種は、半年以上途切れることなく開花するものも少なくありません。そうなると、いつ、どのタイミングで株を終了させたらよいのか、切り戻しなどリフレッシュの作業を行なったらよいのか、非常に悩ましくなります。
 また、毎日目にしているほど、株が大きく育っているようすを見慣れてしまい、客観的に見れば、徒長して美しいとはいえない状態になっていることに、気づきにくくなってしまいます。
 梅雨入りを控えた時期に、リフレッシュのきっかけとなる植物を決めておくと、心を改めやすくなります。わたしはアジサイの新芽の先っぽに、小さく蕾が見え始めたなと思ったら、ビオラを思い切って終了させるようにしています。名残りの花は摘んで、グラスなどに活けて楽しみます。タネを結んでいるものがあれば、採取して保存。来年も同じ品種を買ってみようかな、いやいや、でも秋になれば、また魅力的な新品種との出会いがあるかも? などと、ビオラとの半年超えのおつきあいを振り返って作業をまっとうします。
 さぁ、ビオラの終了作業で弾みがつけば、あとはいくらか楽チンです。ツバキなどの鉢植えにした常緑樹も、植え替えを済ませましょう。秋植え球根は、掘り上げたり、断水して日陰へ移動。サクラの時期に植えた花苗ですら、もうすでに姿が乱れている株があるかもしれません。湿度が高くなるのに加えて、風通しが悪くなっていれば、病害虫が喜んで増殖してしまいます。切り戻したり、枝や茎の透かし剪定をして、風通しの確保に努めましょう。株がスッキリすると病害虫も見つけやすくなるのですかさず防除。夏前は庭木・花木の切り戻し剪定や挿し木の適期でもあります。

暑い夏を迎えるために

 春のガーデニングをリフレッシュする目的のひとつに、夏花壇への模様替えがあります。
 アサガオやヒマワリなどの定番だけではなく、オシロイバナ、アンゲロニア、ポーチュラカ、ジニア、ビンカなど、夏を彩るにふさわしい、カラフルな種類はたくさんあります。本格的な梅雨入りの前に植えつけを済ませておきたいので、一息ついたあとは、ゆるりと苗選びなどに出かけませんか。
 もしも段取りよくヤエザクラのころに夏花壇用のタネまきを済ませ、すでに育苗中の方も、梅雨入り前の定植がおすすめです。
 水やり回数がふえる夏に備えて、ジョウロなど水やりの道具を新調したり、自動灌水器の点検も済ませておきましょう。
 小休止しつつも、こうして夏への扉が少しずつ開いていきます。でも暑い夏は植物も傷みやすく、また、旅行や帰省で世話ができない期間があるなら、思い切ってガーデニングをお休みするのも一案です。無理なく夏をやり過ごせば、涼しい秋風が感じられるころ、再び植物の魅力が目に留まるに違いありません。

【参考】

コラム|ウチダ トモコ
園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

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