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9月-5.さよならカーテン、また来年

片づけどきの見極め方、片づけ方

 緑のカーテンの片づけどきは、人間目線でいえば、「日ざしが暖かいな」と感じたとき。暑くて不快だった日ざしをありがたく感じれば、もう日よけは不要でしょう。でも植物目線で考えると、枯葉が目立ったり、全体的に黄色くなったときです。特にゴーヤーは、大きくなる前に黄変した果実がふえてきたら、片づけどきです。まだ暑さが残る時季であることも多いですが、ここは思い切って片づけモードに入りましょう。

 では片づけのポイントを紹介します。カーテンはまだ設置したままにして、まず株元から10cmぐらいの位置でカットします。同時に水やりは中止しましょう。3~5日ほどそのままにするとカーテンを覆っていた葉はしおれ、プランターの土も乾きます。こうなったらカーテンもだいぶ軽くなり、撤去作業が少しラクになります。
 ネットに巻きひげで巻きつくタイプのゴーヤーやカボチャなどは、そのままつると葉をバリバリ引き剥がし、ネットと分別して処理します。引き剥がしたのちに、さらにコンクリート面に広げて日干ししておけば、かなりゴミのかさを圧縮できます。もちろん堆肥に利用してもよいでしょう。

 分別したネットがプラスチック製なら、ゴミを落としてから畳んで乾燥した場所に保管すれば、また来年利用できます。麻ひもなどの天然素材のネットは、強度を考えるとワンシーズン利用と考えます。その場合は、つるや葉と分別せずに、丸ごと可燃物にできます。ただし、植物と可燃物を分別する必要がある自治体では、プラスチック製ネットと同様につるや葉を引き剥がして処分をしましょう。いずれも自治体のゴミの分別方法に従い、できるだけコンパクトにして処分したいものです。

 さて、ネットに直接つるを絡ませるアサガオ類の分別はというと、こちらはネットに巻きついたつるを長さ10~20cmぐらいずつに切り、少しずつほどくしかありません。この手間を省くには、あらかじめ麻ひもネットを利用し、一括処分するのがおすすめです。

来年のカーテンに向けて

 ところで、トケイソウやマンデビラなど、木本つる植物で仕立てた緑のカーテンは、冬越しして来年もまたカーテンに利用することができます。ただし、これらは耐寒性が少し弱いので、株元から30cmほどの高さで切り戻して、11月ぐらいまでは戸外の日なたで管理します。最低気温が15℃程度になったら、室内など適する場所に移動させましょう。
 なお、庭植えにした株は、掘り上げて鉢に移して同様の管理をするか、庭植えのまま、霜よけなどを施して冬越しさせます。ノアサガオ(宿根アサガオ)も同様の管理で大丈夫です。

 また、庭植えにしていたゴーヤーの果実が割れてタネが落ち、翌年、もしくは当年中に芽が出てきたから、これを緑のカーテンに仕立てようという話をたまに聞きます。しかし、ゴーヤーは連作障害が出るので、翌年も同じ場所では育ちにくい傾向があります。同じ場所で同じゴーヤーの緑のカーテンを仕立てたい場合は、庭植えは諦めて、プランター植えにしてみてください。こぼれダネからの芽生えを見つけた場合は、掘り取ってプランターに植え直すとよいでしょう。ただし、当年中に発芽してしまった株を、冬を越して育て続けるのは難しいので諦めます。

コラム|ウチダ トモコ
園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

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