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まずは知りたい園芸知識

園芸作業を始める前に知っておきたい基礎知識をご紹介します。このページでは花卉について解説します。

1.園芸作業をはじめる前に

1-2.花卉(観賞植物)の分類

1年草

タネをまいてから1年以内に花が咲き、実をつけて枯れる植物のことです。春にタネをまいて、夏から秋に花が咲き、冬がくるまでに枯れる「春まき1年草」と、秋にタネをまき、翌春に花が咲いて夏までに枯れる「秋まき1年草」があります。なお、原産地では多年草であっても、日本の寒さや暑さに弱いものは1年草として扱われているものもあります。

■主な春まき1年草(非耐寒性1年草)
アサガオ、ケイトウ、コスモス、ジニア、セイヨウオダマキ、センニチコウ、ペチュニア、ニチニチソウ、ハボタン、ヒマワリ、ホウセンカ、マツバボタン、ハナスベリヒユ、フウセンカズラ、マリーゴールドなど

■主な秋まき1年草
カスミソウ、キンギョソウ、キンセンカ、スイートピー、ストック、ダイアンサス、デージー、ニゲラ、ネメシア、ネモフィラ、ハナビシソウ、バーベナ、パンジー、ビオラ、ヒナゲシ、ヤグルマギク、ルピナス、ワスレナグサなど

春まき1年草
ヒマワリ(キク科)
春まき1年草
フウセンカズラ(ムクロジ科)
秋まき1年草
ネモフィラ(ムラサキ科)

2年草

タネをまいてから満1年以上たたないと開花しない草本植物で、秋か春に芽を出し、1年目の夏は育つだけで花が咲かず、2年目に開花・結実して枯れます。これは、花芽をつけるまでに株が十分に大きく育ってから冬の低温にあわないと、花芽ができない性質があるからです。しかし、近年は品種改良が進み、2年草の多くがタネまき後1年以内に開花するようになり、2年草と呼ばれるものがほとんどなくなりました。

■主な2年草
ルナリア、フウリンソウ、ジギタリス、タチアオイなど

ルナリア(アブラナ科)
フウリンソウ(キキョウ科)
ジギタリス(オオバコ科)

多年草(宿根草)

開花、結実後も枯れずに、2年以上にわたって生育する草本植物です。多年草には、冬でも地上部が枯れないタイプのほか、冬になると地上部が枯れて根だけが残って、春にまた芽を出す「宿根草」タイプがあります。しかし、英語では多年草も宿根草も区別せずにペレニアル(perennial)と呼ぶことから、最近では、冬も地上部が枯れないタイプも含めて宿根草と呼ぶことが多くなりました。
なお、暑さや寒さなど生育に適さない環境を耐えるために、地下部を肥大させて過ごす「球根植物」も多年草のひとつです。

■主な多年草(宿根草)
アジュガ、クジャクアスター、ハナショウブ、オダマキ、キク、ギボウシ、クリスマスローズ、クレマチス、宿根サルビア、宿根カスミソウ、シャクヤク、シュウメイギク、シラン、キキョウ、ゼラニウム、シバザクラ、ツワブキ、スズラン、ダイアンサス、リンドウなど

オイランソウ(ハナシノブ科)
シュウメイギク(キンポウゲ科)

球根植物

多年草の仲間です。地下や地際の部分が肥大して生育に欠かせない養分を蓄えるものを球根(バルブ)といい、それらをもっているものが球根植物です。
植え付けの時期によって、秋植え球根、春植え球根、夏植え球根に分けられます。また、養分を貯蔵する部分によって鱗茎、球茎、塊茎、根茎、塊根に分けられます。

■春~初夏に咲く秋植え球根
主に地中海沿岸地方やアジア原産で、寒さに強く、夏の高温乾燥期に休眠して秋冬から生長し、早春から夏にかけて花を開く。
チューリップ、スイセン、ユリ、ヒアシンス、アネモネ、ラナンキュラス、ムスカリ、シクラメン、シラー、ダッチアイリス、アリウム、イフェイオン、フリージア、ラケナリア、オーニソガラム、オキザリスなど

■初夏~秋に咲く春植え球根
主に亜熱帯地方、熱帯地方原産で寒さに弱いため、春に球根を植えつけて高温期に生長し、夏から秋に開花する。
アマリリス、カラー、カンナ、グラジオラス、クリナム、グロリオサ、ゼフィランサス、ハブランサス、ダリア、カラジウム、クルクマなど

■晩夏~秋に咲く夏植え球根
暑さが続く8月ころに休眠から覚めて花茎を伸ばして花を咲かせる。花が終わると葉が伸び出て、寒い季節に生長し、初夏に地上部が枯れて休眠する。秋植え球根として扱われることもある。
リコリス、コルチカム、サフラン、ネリネ、ステルンベルギアなど

■球根のタイプ
生育に必要な栄養を蓄えている球根には、葉が肥大したもの、茎が肥大したもの、根が肥大したものなどがあり、肥大する部分によって5つに分類される。

・鱗茎(りんけい)
短くなった茎に肥大して多肉化した葉が幾重にも重なり、球状になった球根。肥大した葉を鱗片という。チューリップやスイセンなどのように、鱗片が重なり一番外側に乾燥した外皮をつけるものを層状鱗茎(有皮鱗茎)という。また、ユリやフリチラリアのように鱗片が重なっただけで外皮に包まれないものを鱗状鱗茎(無皮鱗茎)という。

チューリップ
ヒアシンス


・球茎(きゅうけい)
茎が短くなって、球状、卵状に肥大した球根。グラジオラスやクロッカス、フリージアのように多くはアヤメ科の球根植物で、全体が薄皮で包まれている。

クロッカス
フリージア


・塊茎(かいけい)
地中にある茎や地下茎の先端が球状や塊状に肥大したもの。薄皮に包まれていないことで、球茎と区別される。カラジウムやアネモネのように新しい塊茎と交代して年々更新されるものと、シクラメン、球根ベゴニアなどのように塊茎が年々肥大するだけで、交代しないものに分かれる。

カラー
球根ベゴニア


・根茎(こんけい)
地中を長く横に這う地下茎が球状や塊状ではなく、棒状に肥大した球根。宿根性とされることもある。カンナ、ジンジャー、ハス、スズランなどがある。

カンナ


・塊根(かいこん)
根が紡錘状や塊状に肥大し、多くの養分を蓄えたもので、ダリアやラナンキュラスなどがある。

ダリア
ラナンキュラス

花卉(観賞植物)について解説しています。
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