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10月のバラの育て方~春咲きとはひと味違う「秋バラ」の特長とお手入れ方法~
朝晩の気温が下がり、日に日に秋めいてくる10月は、秋バラの開花シーズン。
庭で育てているバラの花を楽しむのはもちろん、各地で開かれるバラ展を満喫しているロザリアンも多いことでしょう。
本記事では、秋バラならではの魅力、そして、この時期にはどういったお手入れが大切なのか、分かりやすくご紹介します。
秋バラの魅力は、濃い色と花もちのよさ!
秋バラの魅力は、花が濃く鮮やかな色をしているということと、長く咲いて花もちがいいということ。
春のバラはたっぷり水を吸い上げ、ゴージャスで大きめの花を咲かせます。一方、秋バラは、厳しい暑さの夏を乗り越える期間、水の吸い上げが少なく、水分をあまり蓄えることがありません。
蓄える水分が少ないまま花を咲かせる時期を迎えるため、花の色が薄まることなく、その品種本来の鮮やかな花色で開花します。
また、秋は徐々に気温が下がっていく時期なので、つぼみからゆっくりと咲き進むのも特徴。
咲いてからの花もちもいいので、鑑賞期間が長く、たっぷり楽しめるのもうれしいところですね。
一番花を楽しんだら剪定と花がら摘みを
秋バラは、春バラと同様に一番花を少し楽しんだら剪定と花がら摘みを行いましょう。
剪定のポイント①浅めに切ること。
大きな葉の少し上、花が付いている枝の真ん中あたりが剪定位置の目安です。房咲きのバラは、花首のところから順に切り落としましょう。
剪定のポイント②枝にたくさん葉が残るようにすること。
光合成によって枝に栄養が蓄えられるため、翌年以降の成長を良くする効果が期待できます。
剪定をしたら脇芽が伸びるので、1か月後には二番花を楽しむことができます。
また、枯れた葉っぱや花をこまめに除去する花がら摘みも大切です。
長く花を楽しむためにも、ぜひ剪定と花がら摘みを行ってくださいね。
肥料は品種や時期を見て適量を
バラが開花したら、肥料はストップ、ともいわれていました。ですが、二番花を咲かせる品種や房前の品種などは、一番花が咲き始めてから施肥することがおすすめ。
とはいえ、肥料の与えすぎは花の変形や、病気のかかりやすさにつながります。あげすぎは禁物です。
気温が下がる10月も病害虫に注意
10月になると気温が下がってきますが、病害虫の発生には引き続き注意が必要です。
秋雨や台風などによって湿度が高くなるこの時期には、うどんこ病や黒星病、ハダニやアブラムシ、ヨトウムシなどの病害虫が発生します。
花が咲く前に薬剤を散布して病害虫の発生を予防、発生を確認したらすぐに薬剤を使用して被害が広がるのを防ぎましょう。
【対策剤のご紹介】
うどんこ病、黒星病の予防に!⇒「ベニカXガード粒剤」を株元に散布
アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシの退治に!⇒「ベニカナチュラルスプレー」
バラの台風対策は早めにしっかり!
10月は、台風の襲来シーズンです。
台風が直撃したら、バラの枝が折れてしまうことも。天気予報で台風が近づくことがわかったら、すぐに対策をとりましょう。
鉢植えのバラ
室内に取り込むか、強い雨風の影響を受けにくい軒下や玄関、車庫などに移動させてください。
鉢が多く、室内に移動させることができない場合は、風を避けられる建物の壁際に鉢を寄せ集めて、枝をまとめて縛って固定させる方法も有効です。
地植えのバラ
株の周囲を数本の太めの支柱で囲み、株全体をラッピングするように防風ネットを張りましょう。
防風ネットは、麻ひもなどでぐるぐる巻きにし、ネットの下はレンガやブロックなど重量のあるものでしっかりと押さえてください。
つる性のバラは、オベリスクやフェンスなどにしっかりと枝を結わえておくと、枝折れを防げます。
台風対策もしっかり
9月は台風も襲来する時期。台風が直撃すると、枝が折れたり、場合によっては根もとから折れてしまったりすることも。
せっかく育ったバラがダメージを受けてしまわないよう、台風の前にはしっかりと対策をしましょう。
鉢植えの場合
室内等の雨風が当たらない場所、もしくは、外でも雨風が当たりにくい場所に移動させましょう。
地植えの場合
バラの幹の近くにしっかりとした支柱を立ててバラを固定し、株の周りに別の支柱を立てて防風ネットを張りましょう。
防風ネットが台風の風で巻きあがることがないよう、ネットをレンガなどの重しでしっかり固定することも重要です。
台風の通過後は
台風対策で張った防風ネットや枝を縛ったヒモは、台風が通過したらすぐに外してください。
また、台風は塩を含んだ海風を運んできます。運ばれてきた塩分がバラの葉に付着したままだと、葉先が枯れてしまいます。
台風の通過後は塩害対策として、水道水などの真水でシャワーし、株全体に付着した塩分を流すことが重要です。
真水で株を洗い流すと薬剤も流れてしまうので、必要な薬剤を改めて散布するようにしてください。
春に購入したバラの新苗もしっかりお手入れを
さらに、春に購入したバラの新苗のお手入れも、この時期の大切な作業です。
シュートが出てきたら、枝先を手で摘んで(ピンチ)しまいましょう。
1年目に花を咲かせると株が充実しないため、9月中旬くらいまでは蕾を手で取り除くことがおすすめです。
秋バラを楽しむために大切なお手入れを
病害虫や台風など、この時期のポイントを押さえたお手入れは欠かせませんが、春とは異なる景色をたっぷりと楽しむことができる秋。
気温も下がり、過ごしやすい時期なので、庭で育てているバラはもちろん、各地のバラ展に足を運ぶのもおすすめです。
濃く鮮やかな色の花を付ける秋バラを、ぜひ楽しんでください。
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