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シクラメンの育て方~花数が少なくなる原因と今すぐできる対処法~

赤や白、ピンクや紫など、さまざまな花色の品種があるシクラメン(サクラソウ科)。

10月〜3月の花が少ない時期に花を咲かせることから「冬の花の女王」とも呼ばれますが、温度や育て方が原因で花数が少なくなることも。

今回は、シクラメンの花数が少なくなる原因と、今すぐ試すことができる花数を増やすための対処法をお伝えします。

シクラメンが咲かない原因は?

10月〜3月が花期で、たくさんの花が密集して咲くのが魅力のシクラメン。

多年草のため、しっかりお手入れすれば何度もキレイな花を楽しむことができます。

しかし、花期になってもシクラメンの花が咲かない、最初はたくさんの花が咲いていたのにだんだん花が咲かなくなってきた、という悩みを抱えることも少なくありません。

シクラメンの花が咲かない原因として、下記の5つが考えられます。

● 室温が低すぎ、または、高すぎる
● 葉焼けを起こしている
● 花がら摘みをしていない
● 水不足または過湿
● 肥料切れ

それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

①室温が低すぎ、または、高すぎ

シクラメンの生育に適している温度は、5℃〜20℃。
つまり、シクラメンは暑すぎず、寒すぎない場所で育てることが大切です。

もし、5℃以下の場所に置いていると枯れてしまい、20℃以上の場所に置いているとしなびてしまいます。また、常時25℃を越える場所に置いておくと、茎が徒長し、花もちも悪くなります。

冬場は室内に置いていると、暖房を入れることで室温が20℃以上になる場合も少なくありません。できるだけ、暑くなりすぎない場所に置くようにしてください。

なお、夜に寝るときなど暖房を切った後は、気温が10℃以下にならないように室内でも温度管理を。

日中に日の差し込む窓辺に鉢を置いている場合は、夜間の外気が冷え込む時間帯には部屋の中央に移動させたり、段ボールや発泡スチロールなどに入れて毛布で覆うなど、防寒対策を行うといいでしょう。

②葉焼けを起こしている

葉焼けとは、葉の色が茶色くなったり、ところどころ白く色が抜けてしまう現象のこと。

強い日差しに当たりすぎることが原因として挙げられます。
葉焼けが起こると、光合成ができなくなり、健康状態が悪くなるため、花が咲かなくなります。

したがって、植物にとって大切な光合成を行うためにシクラメンを日光浴させる際は、直射日光で葉が傷まないように気を付けましょう。

③花がら摘みをしていない

シクラメンに限らず、花がらを放置すると種ができ、種に栄養をとられることで次の花が咲きにくくなります。

シクラメンの花弁の色が変わり始めたら、花茎の下をつまみ、株元から引き抜きましょう。
もし途中で千切れてしまうと、そこから病気になることもあるのでご注意を。

黄色く枯れ込んだ葉も同じ方法で摘み取ることで、株の蒸れを防ぎ、病気を予防することができます。

④水不足または過湿

シクラメンには、水不足も過湿も大きなダメージとなります。
ダメージを受けると、花を咲かせるどころではなくなります。水やりは適切に行うようにしましょう。

水やりの仕方は、シクラメンを植えている鉢の種類により異なります。

・底面給水鉢
市販のシクラメンの花鉢によく用いられている底面給水鉢は、鉢の底にある水を根から吸い上げることで育てるもの。

この場合は、鉢皿の水がなくなったらつぎ足して、水が切れないように管理します。また、2週間に1度程度、土の表面からも給水することで、鉢の中の土にたまった老廃物を流すことができます。


・普通の鉢
土の表面が乾いたタイミングで、鉢底穴から水が流れてくるまでたっぷりと。
このとき、葉や花をぬらさないように、株元に口の細長いジョウロや水差しを使って水をそそぐのがコツです。

⑤肥料切れ

シクラメンが花をたくさん咲かせるためには、栄養補給が必要です。
したがって、シクラメンの花期中は、定期的に追肥をしましょう。

シクラメンの花を咲かせるために欠かせないのは、リン酸多めの肥料です。
窒素の多い肥料を与えると葉が茂って花は咲かないことがある、という点にもご留意ください。


※シクラメンの追肥には、液体肥料「花工場原液」を。
シクラメンの育て方はこちら

キレイに咲かせるには「葉組み」も重要

シクラメンの花が咲かない理由として考えられる原因は前述した通りですが、シクラメンをキレイに咲かせるためには、シクラメン特有のお手入れである「葉組み」も欠かせません。

葉組みのやり方は、
「株の中央に生えた新しい葉を、葉柄が交差しないように気を付けながら、外側の古い葉の下へ移動させ、放射状に広げていく」というもの。

葉組みをすれば花が中央に集まり、シクラメンの中心の球根の頭の部分の新芽や花芽にしっかり日が当たるように。こうすることで、シクラメンの花がキレイによく咲くようになります。

葉組みをしたあと、急に日が当たるようになると球根が痛んでしまう恐れが。日陰に2、3日程度移動させたのち、また日当たりのいい場所に戻すのがおすすめです。

葉組みは、定期的に2〜3週間ごとに行うことが望ましいです。

適切なお手入れでキレイな花を

シクラメンは、基本的に日当たりが良く暖かい場所を好む植物です。
本記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ、キレイな花をたくさん咲かせてみてください。

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