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香りがよく、焼肉やてんぷら、サラダやあえ物など、さまざまな料理に活用されるエゴマ。
丈夫でよく育つものの、栽培法を誤ると収穫量が減ることも。
本記事では、エゴマとはどのような植物なのか、エゴマの育て方と育てる際に知っておきたい3つのポイントを分かりやすくご紹介します!
エゴマは、東南アジア原産のシソ科の一年草です。
縄文時代から食べられていたという説もあるほどその歴史は古く、エゴマを絞って得られる油は防水塗料や灯りにも用いられていたといわれています。
菜種油の普及に伴い、エゴマ油の知名度は低くなっていきましたが、近年、必須アミノ酸の1つであるα‐リノレン酸が多く含まれているということが分かり、健康食材として注目を集めています。
食べると10年長生きできるという理由から、「ジュウネン」とも呼ばれています。
エゴマは、プランターでも畑でも育てることができます。
それぞれの場合での植え方、エゴマの育て方について紹介していきます。
プランターで育てる場合は、深さ20cm以上の大型サイズのプランターを用意しましょう。
①鉢底石を敷き、プランターの8分目まで土を入れます。
②種をまいたら土が乾燥しないよう、塗れた新聞紙を被せましょう。
③発芽したら、土の表面が乾いた際にたっぷり水やりをしてください。
1つのプランターに2〜3株栽培するのがおすすめです。
エゴマの種まきは5月から6月。 その2週間前までに準備を始めます。
①1㎡当たり100gの苦土石灰を混ぜ込み、1週間前には1㎡当たり2㎏の完熟堆肥と100gの化成肥料を混ぜ込み、しっかりと耕します。 幅60cm、高さ10〜15cmの畝を作り、表面を平らにします。
②土ができたら、30〜40cmの株間で植えていきます。
エゴマは「好光性種子」のため、土を被せすぎると発芽しません。
種をまいたら薄く土を被せ、手で軽く押さえて土と種を密着させましょう。
種をまいたら、たっぷりと水やりをします。
芽が出てきたら、高さが7〜8cm、本葉が4枚の頃に生育のいい芽を残して間引きします。
夏場は乾燥しやすいので、敷き藁等を使って乾燥を防ぐといいでしょう。
7月〜10月に、草丈が30cm程度、本葉が10枚以上になったら下から順番に切り取って収穫します。
種は10月上旬に葉が黄色くなり、穂の下が黒くなってきたタイミングで収穫します。
株元を切り取り、シートの上に1週間ほど置いて日光で乾燥させます。
乾燥したら、脱粒し、再度乾燥させて保存してください。
プランターでも簡単に育てることができるエゴマですが、育てるにあたって知っておきたいポイントとして
● シソのそばに植えない
● 肥料を与えすぎない
● 葉を茂らせすぎない
の3つがあげられます。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
エゴマはひどく乾燥しない場所なら、多少日陰でも元気に生育します。また、土壌もあまり選びません。
家庭菜園の空きスペースを有効利用するのにピッタリですが、定植する際には、シソが近くにないかよく確認することが大切です。
その理由は、エゴマのそばにシソがあると、花が咲いたときにシソの花粉と受粉してしまい、交雑する可能性が高いため。
エゴマとシソを両方植える場合は、200m以上離して植えてください
エゴマは、肥料をよく吸収する性質の野菜です。そのため、肥料が多いとぐんぐん成長し、草丈が大きくなりすぎて倒れてしまうことも。
徒長を防ぐためにも、肥料は植えつけ時に適量の元肥を施すだけにとどめることがおすすめです。
もし、エゴマが大きくなりすぎるようなら摘芯してください。摘芯することで脇芽がたくさん発生し、収穫量もアップします。
エゴマは追肥要らずでぐんぐん成長していきますが、育てる際に注意したいのが葉を茂らせすぎないということ。
エゴマの葉が茂りすぎると、風通しが悪くなりさび病の危険が高まります。
さび病とは、プクシニア属の糸状菌の一種、「さび病菌」によって発生する病気です。
さび病には2種類の植物を行ったり来たりして寄生する「異種寄生菌」と生涯同じ植物に寄生する「同種寄生菌」とがあり、水や空気で媒介します。
風通しの悪い状況が続いたり、雨が多い時期に発生しやすく、さび病が発生したら葉や茎に斑点状のさび病の胞子が現れます。
膨らんだ斑点が弾けると、風に運ばれて周囲に広まります。
もし、さび病が発生したら、専用薬剤を活用してすぐに対処してください。
草丈が50cmをこえたら、エゴマの葉の収穫をスタートさせましょう。
柔らかな葉を摘み取りますが、よく茂ってきたら、混みあった枝ごとカットします。
こうして適宜、葉を収穫することで葉の茂りすぎを防ぐことにもなります。
※エゴマのさび病には「家庭園芸用カリグリーン」
葉や芽は焼肉などの肉料理やおひたし、あえ物やしょうゆ漬けに、花はてんぷらや佃煮に、そして、種はペースト状にするなど、食べる部分の多いエゴマ。
畑で育てるのはもちろん、プランターでも育てることができるので、本記事で紹介したポイントを押さえて、エゴマ栽培にチャレンジしてみてください。
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