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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報ドライフラワーの作り方~向いてる花と向かない花&作り方のコツ~

 お気に入りの花をより長く楽しみたい、という方に人気のドライフラワー。 

ハーバリウムなどのクラフト作りをはじめとして、ギフトやインテリアなどさまざまな用途で活用されているドライフラワーですが、作り方は実はとても簡単です。 

本記事では、ドライフラワーにはどういった草花が向いているのか、どうしたら上手にドライフラワーを作れるのか、などを分かりやすくご紹介します。  

目次

●ドライフラワーに向いている草花は?

 ドライフラワーに向いている草花の特徴は、 

  •  乾燥させても、生花のころの形が崩れにくく、色が褪せにくいもの
  • 花弁が厚いものや茎がしっかりしているもの
  • 花びらの水分量が少ない植物 

ドライフラワーにしやすい代表的な草花は下記の通りです。 

バラ 

赤や濃いピンクのバラは、乾燥しても色彩を失いにくく、華やかな存在感を保ちます。 
花弁が厚くてしっかりしているバラは、乾燥させたときに形が崩れにくいのが特徴。 

ラベンダー

美しい紫色の花穂と香りが人気のラベンダーもドライフラワーを作りやすい花の1つ。 
しっかりした茎と小さく密集した花は、乾燥させても型崩れしにくいのが特徴です。 
乾燥後も香りが保たれるため、ポプリやサシェとしても利用されます。 

ユーカリ

独特の形状の葉が魅力のユーカリも、乾燥したとき型崩れしないことから好んでドライフラワーにされる植物。 
乾燥後も爽やかな香りがかすかに残り、鎮静作用や防虫・消臭効果などが期待できます。 

センニチコウ

小さくコロンとした丸みのある「苞」が可愛いセンニチコウ。 
苞は生花のときでも硬くカサカサしていますが、ドライフラワーにしても色味や形が変わりません。 

スターチス

茎先に小さい花が密集して咲くスターチス。 
生花のときから水分量が少なく、ドライフラワーにしても色味や形が保たれやすい花の1つです。 
紫や黄色、ピンクや白と色味があり、アレンジメントのアクセントとして好まれます。 

ミモザ

春を告げる花として人気のミモザ。 
丸くふわふわした黄色の可愛らしい花は、ドライフラワーにすると少し落ち着いた色になります。

ラグラス

ふわふわした穂が特徴のラグラス。 
うさぎのしっぽに似た見た目から、「バニーテール」や「ウサギの尾」ともよばれます。赤や黄色、青などに着色して利用されることもあります。 

テイオウカイザイク

テイオウカイザイクは、ムギワラギクとも呼ばれるキク科の花。 
丸い花を幾重にも重なった「総苞片」で包む作りとなっていて、赤や黄色、オレンジやピンクなどさまざまな色味の種類があります。 
総苞片は水分が少なくカサカサしており、乾燥後も形と色味を保つことからドライフラワーに好まれます。  

●ドライフラワーに向かない植物は?

 ドライフラワーに向かない植物は、乾燥させることで色味が変化しやすいものや、花びらが落ちやすいもの。 
水分量が多く、花弁や茎が繊細で壊れやすいものも、生花のときの形を保つのが難しくなります。 

ドライフラワーに向いていない植物には、以下のようなものがあげられます。 

チューリップ

チューリップは、水分量が多いため、乾燥させるのに時間がかかる花。
乾燥させることができても花びらが落ちてしまいがちなため、ドライフラワーには向いていません。

ユリ

ユリも水分量が多い花。乾燥させることで花びらが丸まったり、変色してしまいがち。
上手く乾燥させることができても、生花と同じような状態を保つことが難しい花でもあります。

カラー

カラーは、花・茎の水分量が多く、乾燥させる間に劣化が進んでしまいがち。
茎に比べて丈夫な花の部分だけなら、ドライフラワーを作ることができます。

サクラ

淡いピンクの色を咲かせるサクラは、風で散ってしまうことから分かるように、花びらが薄くて軽い花。
乾燥させると変色したりぽろぽろ落ちたりしてしまうため、ドライフラワーにするのは難しいです。

コスモス

花びらが薄いコスモスは、ドライフラワーにすると花が縮んでしまいがち。
色褪せてもきれいに残したい、という場合には、押し花にすると良いでしょう。

ガーベラ

まっすぐの長い茎と鮮やかな花が特徴のガーベラ。
水分が多いため乾燥させるのに時間がかかり、乾燥する頃には花びらが丸まってしまうのが難点です。

●ドライフラワーを上手に作るコツ

 ドライフラワーを作る方法には、次の4種類があります。 

  •  生花を吊るして乾燥させる「ハンギング法」 
  • シリカゲルを活用して乾燥させる「シリカゲル法」
  • グリセリンに漬け込んで作る「グリセリン法」
  • 少量の水に生けながら少しずつ乾燥させていく「ドライインウォーター法」

それぞれの方法ごとにメリット・デメリットがあり、仕上がりも違いますが、作る際のコツには共通するものも。 
きれいなドライフラワーを作るためには、以下のポイントを押さえましょう。 

ドライフラワーに適した花を選ぶ

前述したように、ドライフラワーに向く花と向かない花とがあります。
きれいなドライフラワーを作るには、ドライフラワーに向いている花を選ぶようにしましょう。

新鮮なものを加工する

ドライフラワーは、生花を乾燥させて作ります。だからといって、最初からみずみずしさのないしおれた花で作ると、よい仕上がりが望めません。

きれいなドライフラワーを作るなら、たくさんの水分を含んだ新鮮な生花を加工するのがコツ。

庭やベランダで育てた花をドライフラワーにする場合は、朝か夕方に収穫を。花屋さんで入手した場合は、ドライフラワーにする前にたっぷり水揚げしてください。

なお、蕾や開花してしばらく経ってからの状態で加工すると色が悪くなりやすいので、花が完全に開いたタイミングで加工しましょう。

乾燥しやすい環境を整える

きれいなドライフラワーを作るコツの一つは、花が劣化するスピードよりも早く乾燥させること。湿度が高い部屋で加工すると乾燥しにくくなるため、加工する場所の湿度が高くならないようにしましょう。

ドライフラワー作りの際は、湿度を50%以下に保てるよう、除湿器やエアコン、サーキュレーターなどを活用して湿度を下げる工夫をしてください。

ただし、強い風が当たると型崩れする原因となるので、花に直接風が当たらないようにすることも大切です。

直射日光は避けるのが〇

日光が当たる場所は乾燥するスピードも早くなりますが、一方で、紫外線は色褪せの原因となります。
ドライフラワーを作る際は、直射日光が当たらないよう、窓際から離れた場所で作業をするようにしましょう。

なお、乾燥させている最中だけでなく、ドライフラワーになったあとも直射日光や室内灯は劣化の原因に。
長持ちさせるには、日光が当たりにくい場所に飾るのがおすすめです。

ポイントを押さえてドライフラワー作りを楽しんで

生花とは異なった雰囲気を楽しむことができるドライフラワー。


1本から手軽に作ることができるので、ポイントを押さえてドライフラワー作りにチャレンジしてみてください。

ドライフラワーの作り方~向いてる花と向かない花&作り方のコツ~園芸知っトク情報のページです。
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