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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報コムラサキの育て方~美しい紫の実を楽しむためのコツ~

9~11月に美しい紫の実を実らせるクマツヅラ科のコムラサキ。

その特徴的な果実は秋の庭のアクセントとなり、彩りを添える存在です。コムラサキの育て方は比較的簡単ですが、いくつかポイントを押さえることで、より健康で美しい植物に育てることができます。


本記事では、コムラサキを栽培するときのコツについて、分かりやすくご紹介します。

目次

コムラサキとは

コムラサキは、6~7月にかけて薄紫色の花を、そして、9~11月頃に美しい紫の小さな実をつける樹高1〜2mの落葉性の低木。

名前の由来は、同属のムラサキシキブとともに源氏物語の紫式部に例えられたという説や、同時代の女流歌人・小式部内侍(こしきぶのないし)にあやかってつけたという説など、諸説あります。

ムラサキシキブとの違いは、葉や実が小ぶりなこと。また、ムラサキシキブの実はまばらについているのに対して、コムラサキの実はまとまってついているのも特徴です。

たくさんの実をつけるには日当たりがカギ!

コムラサキは比較的丈夫な植物で、ある程度の日陰に耐えられます。そのため、シェードガーデンにも選ばれることがありますが、日陰で育てると花付きが少なくなることも。

たくさんの花と、多くの実を楽しむためのポイントは、日当たりのいい場所で育てること。

日当たりのいい場所で育てれば、実もより鮮やかな紫色に色づくので、その彩りを楽しむことができます。

ただし、強い西日や夏の直射日光は苦手なので、植え付けるときにはその点も考慮してください。

乾燥には気を付けて

コムラサキは、やや湿り気のある土壌を好む性質。そのため、適度な水やりが大切です。

特に、植え付けてから根が十分に成長するまでの1~2年は水切れしないようご注意を。

土が乾燥していると感じたら、たっぷりと水やりをしてください。ただし、水やりをしすぎると根腐れしてしまうことも。

鉢植えの場合、排水を確認しながら与えましょう。

地植えの場合、雨が十分降る場合は追加の水やりは必要ありません。夏場や乾燥する日が続く際は、よく観察して適宜、水やりをしてください。

施肥で花付きや生育がよくなる

コムラサキは、あまり肥料を必要としない植物ですが、春と秋に少量の緩効性肥料を与えると、成長が促進され、より多くの花や実をつけます。

肥料を与える際は、根元から少し離れた場所に施し、施肥後はたっぷりと水をあげるのを忘れずに。

花を楽しむために冬剪定を

コムラサキは、新しい枝に花をつけます。つまり、古い枝の剪定をしなければ、枝がのびるだけで花や実がつきません。

花が咲き終わった後、晩秋から冬にかけて枯れた枝を根元から落とし、長い枝は切り詰めてください。

枝が込み合っている部分を切り戻すことで風通りも確保しましょう。

鉢植えは根詰まりを防ぐために植え替えを

生育が良い植物のため、鉢植えでは根詰まりを起こしやすくなります。

根詰まりを防ぐには、1~2年に一度はワンサイズ大きな鉢へ植え替えると良いでしょう。

葉がついている状態で植え替えるのは木にダメージを与えるため、厳寒期を避けた落葉期が植え替えの適期です。

植え替えの際は、根鉢を少し崩し傷んだ根を取り除いて。植え替えと同時に株分けも可能です。

基本的に防寒対策は不要

耐寒性がある植物なので、日本のほとんどの地域で特に防寒対策をせずに冬越しすることができます 。

ただし、寒冷地では冬の厳しい寒さから植物を守るために霜よけやマルチングを。特に、若い苗木や鉢植えは寒さに弱いためしっかり対策をしてください。

病害虫にも注意

コムラサキは病害虫にも比較的強い植物ですが、日当たりや風通しが悪い場所にあると病害虫が発生することも。

コムラサキで注意したいのは、うどんこ病とカビ病、そして、カイガラムシとハムシです。

定期的に様子をみて、発見したら早めに対処してください。

挿し木や株分け・種まきで増やすことも

コムラサキは、挿し木や株分けで増やせます。

挿し木の適期は春か初夏。新しい枝を10~15cm程度切り、水揚げした後に挿し木用の土に植えましょう。

発根するまでは、適度に湿度を保つことが大切です。株分けは、根を傷つけないように要注意。

種まきは、秋に熟した種子を採取し、種が乾燥しないよう保管したものを春に蒔きます。

秋の彩りを楽しんで

コムラサキは日当たりや水やり、剪定や施肥など適切な管理をすることで、簡単に育てることができる植物です。

初心者にも育てやすいので、ぜひ庭や鉢植えに取り入れて、秋の美しい紫色の彩りを楽しんでください。

コムラサキの育て方~美しい紫の実を楽しむためのコツ~園芸知っトク情報のページです。
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商品の使用に際しては必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従ってお使いください。

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