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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報クレマチスの育て方~特徴や育てるコツ~

「つる性植物の女王」とも呼ばれるクレマチスは多くの品種があり、つる性を活かして育て方を工夫できたり、年間を通じて花を楽しめたりするなど奥の深い植物です。

本記事ではクレマチスの特徴や花の付き方のほか、代表的な品種や育てるコツを解説します。

目次

クレマチスの特徴

イギリスで「つる性植物の女王」とも呼ばれることのあるクレマチスは、どのような植物なのでしょうか。おもな特徴を紹介します。

◇品種が多く特性が多様

クレマチスは世界に約300種の自生種があり、日本にも約30種が生息しています。これらの自生種を交配させて、多くの園芸品種が生み出されています。品種が多いため花の形や開花時期など特性が多様で、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。

◇年間を通じて花が咲く

クレマチスは、シーズン最初に咲く1番花が咲き終わったあとで、剪定などの手入れをすると、2番花が咲く品種も多く存在します。そのため、夏や秋でも花を咲かせることが可能です。さらに、冬に咲く品種もあることから、一年を通じてクレマチスの花が楽しめます。

◇つる性を活かした育て方ができる

クレマチスはつる性植物のため、支柱などにからませたり、ほかの樹木と組み合わせたりするなど、つるを活かした育て方ができます。狭い空間でもつるを活かして立体的な空間に仕立てることが可能で、創造性を活かした庭づくりを楽しめるでしょう。

クレマチスの花の付き方

クレマチスの花の付き方には「新枝咲き」「旧枝咲き」「新旧両枝咲き」の3タイプがあります。それぞれの特徴と剪定方法を解説します。

◇新枝咲き

新枝咲き(しんえだざき)は、前年に伸びた枝が冬に地面付近まで枯れ、春になると新芽が伸びて花を付けるという咲き方です。

剪定のタイミングは年に2回で、開花前(2~4月)と花後(5~8月)です。古い枝が残っていると新しい枝が伸びてこないため、花後に剪定をするときは数節だけ残して地面からカットすることで、勢いの良い枝が出てくるでしょう。

◇旧枝咲き

旧枝咲き(きゅうえだざき)は、前年に伸びた枝から春に新芽が伸びて花が咲くタイプです。古い枝は枯れているようにも見えますが、芯の部分は生きています。

剪定のタイミングは年に2回で、花後(5月頃)と開花シーズン後(8月~)です。秋の剪定では芽のないところで枝を剪定して、伸びすぎた枝を整理します。

◇新旧両枝咲き

新旧両枝咲き(しんきゅうりょうえだざき)は、新枝咲きと旧枝咲きの両方の特徴をもち合わせます。

剪定のタイミングは年に2回で、開花前(2~4月)と花後(5~8月)です。花後の剪定は、旧枝咲きのように伸びすぎた枝を、芽のないところで剪定して整理しましょう。

クレマチスの代表的な品種

クレマチスには非常に多くの品種があります。なかでも代表的な品種を紹介します。

◇モンタナ

モンタナは中国からヒマラヤにかけての高山地帯が原産の品種で、長く伸びるつると、たくさん咲く淡いピンク色の花が特徴です。花は小さく、たくさん咲いていても存在を主張しすぎません。

花付きが良いため、初心者でも育てやすい品種でしょう。ただし、クレマチスのなかでは寿命が短めであり、4~5年程度で枯れるのが一般的です。

◇白万重

白万重(しろまんえ)は、中国に自生する「テッセン」の枝変わりです。上品な八重咲きの花を付ける品種で、咲き始めは薄い黄緑色ですが、徐々に白色へ変化していきます。花持ちが良く、長い期間花を楽しめるでしょう。

寒さに弱いため、北風にさらされず日光がよく当たる南側に植えるのが向いています。寒冷地で育てる場合には、地面をマルチングしたり枝を不織布で保護したりするなどの対策が必要です。

◇プリンセス・ダイアナ

プリンセス・ダイアナは、故ダイアナ元王妃の名前に由来するイギリス原産の品種で、チューリップに似た濃く鮮やかな花が咲きます。花付きが良く丈夫な品種です。

生育が旺盛で、枝が茂りすぎると花が咲きにくくなるため、枝を間引いてエネルギーを集中させることがポイントです。

クレマチスを育てるコツ

クレマチスを育てるにはどのような点に注意すれば良いのか、育てるコツを解説します。

◇栽培環境

クレマチスは日光を好むため、一日のうち半日以上は日が当たる場所で育てたほうがよいでしょう。半日陰でも成長はしますが、花付きが悪くなります。

また、風通しの良さも必要です。ただし、クレマチスはつる性で茎が細く、風には強くないので、風当たりが強すぎない場所を選びましょう。

日当たりの良い場所を確保できないときは「X-ENERGY(エックスエナジー)」の使用をおすすめします。厳選された5つのパワー成分が配合されており、日照不足などの環境ストレスに負けない丈夫な植物を育てられます。

◇植え付け

クレマチスの植え付けは、真夏を除いて一年中可能ですが、最も適しているのは12~2月です。すでに花が咲いている鉢だと、鉢が小さいことが多いので、買ったあとは早めに植え替えたほうがよいでしょう。

植え替えは植物にストレスがかかることから「X-ENERGY」の使用をおすすめします。ビール酵母から抽出したバイオスティミュラント成分をはじめとする5つの成分が配合されており、植え替えで弱った株の回復を早められます。

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◇水やり

鉢植えにしていて土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。これに対して地植えの場合、クレマチスが根付いていれば基本的に水やりは必要ありません。ただし、葉がしおれて垂れているときなどは水やりが必要です。また、蕾から開花までは、鉢植え・地植えともに水が必要になるため、水切れにならないよう注意しましょう。

◇肥料

クレマチスには、2~3ヵ月に1回「マイガーデン植物全般用」などの粒状肥料を施します。さらに、月に2回ほど「マイガーデン液体肥料」などの液体肥料をプラスするとよいでしょう。梅雨明け後は成長が緩やかになるため、施肥回数を半分に減らすほか、液体肥料の濃度は2倍に薄めてください。

「マイガーデン液体肥料」を使うメリットは、モイスト効果で保水力が上がることです。使えば使うほど土の保水性と浸透性が改善されるため、水切れを起こしやすい鉢植えや夏場の水管理が楽になります。

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◇植え替え

鉢植えの場合、定期的に植え替えが必要です。鉢底から根が見えてきたら植え替え時期です。クレマチスの植え替えは、植え付けと同様に真夏を除いて一年中できます。クレマチスは根が繊細で弱いため、植え替えの際は根を傷付けないよう丁寧に扱いましょう。

◇花がら摘み

花が咲いたあとの花がらを放置すると、種ができて株の体力が奪われるため、花がらは早めに摘む必要があります。花の色がくすんできたときや、おしべが散り始めたときが花がら摘みのタイミングです。

◇病害虫

クレマチスで発生しやすい病気は、うどんこ病、立枯病などです。株をよく観察して、異常な葉などを発見したらすぐに除去するほか、保護殺菌剤を散布しましょう。また、風通しの悪さも発生原因となるため、葉が茂りすぎないよう適度に剪定することも大切です。

害虫は、アオムシやハダニ、アブラムシなどが付きます。こちらも見つけ次第駆除するほか、殺虫剤を散布します。

まとめ

クレマチスは多くの園芸品種があり、つる性を活かしたアレンジや2番花を咲かせるなどさまざまな楽しみ方ができる植物です。クレマチスの花の付き方には「新枝咲き」「旧枝咲き」「新旧両枝咲き」の3種類があり、それぞれで剪定方法が異なるなど、品種に合わせて育てる必要があります。

本記事を参考に、クレマチスの特徴や育て方を理解して、クレマチスの栽培に挑戦してはいかがでしょうか。

クレマチスの育て方~特徴や育てるコツ~園芸知っトク情報のページです。
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