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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報ハイビスカスの育て方~うまく育てるコツや栽培方法を解説~

夏のイメージが強いハイビスカスですが、実は春から秋まで楽しめる花です。いくつかのポイントを押さえれば、初心者でも育てられます。

本記事では、ハイビスカスの基本的な育て方や植え付け・植え替え、剪定方法、病害虫対策、増やし方、トラブル例とその対策について解説します。

目次

ハイビスカスの育て方

まずは、ハイビスカスを育てるうえで基本となる栽培環境や水やりのタイミング、肥料の与え方について説明します。

◇栽培環境

ハイビスカスは暖かい気候や日光を好むため、日当たりの良い場所で育てます。ただし日本の夏は高温多湿であり、猛暑が続くとハイビスカスが弱ってしまうこともあります。蒸し暑い日は明るく風通しの良い半日陰に移しましょう。心配な方は、バイオスティミュラント活力液「X-ENERGY」などを使って、夏の暑さから守ってあげるのもおすすめです。

また、ハイビスカスは高確率で害虫が発生する花です。「ベニカXファインスプレー」のような殺虫殺菌剤を用いると、害虫を駆除しつつ病気も予防してくれます。

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◇水やりのタイミング

春から秋にかけては、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。開花している時期は水分の吸収が盛んなため、特に水切れに注意してください。反対に、冬場は休眠期に入るため水やりを控えめにし、完全に土が乾いたタイミングで水をやるようにします。

◇肥料の与え方

生育期である春から秋は、化成肥料などを規定量より少し多めに施します。ただし、夏の暑さでハイビスカスの成長が衰えている場合には、やや薄めの液体肥料を施して様子を見るようにしましょう。通常どおりに肥料を与えると肥料が過剰なため肥料焼けを起こし、葉が変色したり全体的にしおれたりするおそれがあります。

ハイビスカスの植え付けと植え替え

ハイビスカスは寒さに弱く、温暖な地域でない限り、地植えは難しいとされています。そのため鉢植えで育てることが一般的ですが、毎年花を咲かせるためには適切な方法で植え付け、定期的に植え替えをしなければなりません。ここでは、ハイビスカスの植え付け、植え替えについて詳しく説明します。

◇適した用土の作り方

ハイビスカスには、水はけの良さと保水性のバランスに優れた用土が適しています。初心者の方は、市販のハイビスカス用培養土もしくは観葉植物用の土を使うと失敗しにくいでしょう。自作する方は、中粒の赤玉土7に対して培養土3を混ぜてください。

また、「ベニカXガード粒剤」を活用することもおすすめです。「ベニカXガード粒剤」は農林水産省に登録された農薬で、種まき・植え付け時に土に混ぜ込んだり、株もとにまいたりするだけで病気と害虫の予防効果が約1ヵ月(アブラムシの場合)持続します。

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◇植え付け・植え替えの時期

ハイビスカスの植え付け・植え替え時期は5~6月が理想的です。基本的に販売時は小さめの鉢に植えられているため、購入後は一回りから二回り大きな(2号ぐらい大きい)鉢に植え替えましょう。生長期前の5~6月に植え替えることにより、健やかに育ちます。

植え替えは、1~2年に1度のペースで行ないます。植え替えをせずに放置していると、根詰まりを起こす可能性が高くなるためです。

◇植え付けのコツ

ハイビスカスを実際に植え付ける際は、以下の点に気を付けましょう。

•    日当たりと風通しの良い場所を選ぶ
•    苗と鉢の間に隙間が生まれないよう、土を十分に入れる
•    地植えの場合は、腐葉土などの有機物を十分に混ぜてから植え付ける

◇植え替えのコツ

植え替えの具体的な手順は以下のとおりです。

1.    水やりを数日間控えて土を乾燥させる
2.    鉢から株を取り出し、根鉢(根やその周りにある土)の底に付着した鉢底石を取り除く。その後、根鉢下部の3分の1程度を少しほぐす
3.    一回り大きな鉢に底石を敷き詰め、底石が見えなくなる程度まで培養土を入れる
4.    株を置き、鉢の縁から2〜3cm下に根鉢の肩がくるよう、株を持ちながら土の量を調整する
5.    隙間を埋めたら、軽く手で土を押し込む
6.    鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりをする

水やり後にバイオスティミュラント活力液「X-ENERGY」を与えれば、ストレスに負けない丈夫な株へと育てやすくなります。

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◇植え替え後の管理

植え替え後は、根付くまで日陰となる涼しい場所で管理し、1週間ほど経過したら日当たりと風通しの良い場所に移します。肥料を与え始めるのは、植え替えから1ヵ月後が目安です。害虫が気になるなら、繰り返し使用可能な「ベニカナチュラルスプレー」で予防・対策するとよいでしょう。

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ハイビスカスの剪定方法

ハイビスカスの健康を保ちつつ美しい花を咲かせるには、定期的な剪定が必要不可欠です。ここでは、ハイビスカスの剪定のコツと花がらの摘み方について説明します。

◇剪定のコツ

ハイビスカスの剪定には、強剪定と弱剪定の2種類があります。

強剪定の適期は10~11月頃、各枝の2分の1~3分の1程度を残して大きく切り詰めます。葉柄の付け根にある脇芽の少し上のところで切りましょう。※矮化剤(わいかざい)が効いている場合は、翌年に剪定を行ないます。弱剪定の適期は5~10月の生育期間中で、枯れている枝や伸びすぎている枝だけを根もとから切り落とします。

※矮化剤:成長を抑えるための薬剤

◇花がらの摘み方

花が咲き終わったら、こまめに花がらを摘み取るのが大切です。花がらは、花が咲き終えたあとに残った部分です。花がらを付け根の部分から摘み取ることによって、次の花が咲きやすくなります。また、病気・カビの原因になるため、咲き終わった花や土の上に落ちた花は必ず取り除いてください。

ハイビスカスの病害虫対策

ハイビスカスは初心者にも育てやすい品種ではあるものの、病気や害虫によって栽培に失敗するケースもあります。そうならないためにも、適切な対策を行なうことが重要です。

◇おもな病気とその対策

ハイビスカスがかかりやすい病気として、炭疽病や立枯病などが挙げられます。

炭疽病は、葉や枝に褐色の斑点ができる病気です。斑点は次第に大きくなって部分的に白っぽくまたは黒褐色になり、やがて葉に穴が開いたり枯れたりします。高温多湿な状態が続くと発生しやすく、糸状菌(カビ)が病原ということもあり、風や雨で運ばれて伝染します。

そのため、発症した場合は枝を切り落とし離れた場所で処分するか、株ごと処分するもしくは薬剤治療を施しましょう。

立枯病は、土壌内の糸状菌(カビ)の一種によって発症する病気です。根から被害を受けるため感染すると生育不良となり、徐々にしおれていきます。症状が進行すると下のほうの葉から枯れていき、次第に茎も茶色く変色します。

もし発症したら、根の周囲の土と一緒に取り除いて離れた場所で処分しましょう。再発予防には、土壌消毒や清潔な用土の使用、立枯病予防の薬剤の活用が有効です。

保護殺菌剤「サンケイオーソサイド水和剤80」であれば、糸状菌(カビ)により生じる広範囲の病気に効果的で、苗立枯病のような土壌病害にも効果を発揮します。

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◇発生しやすい害虫と駆除方法

ハイビスカスに発生しやすい害虫としてアブラムシ、ハダニ、コナジラミ、コガネムシが挙げられます。これらの特徴や効果的な駆除方法は以下のとおりです。

  特徴や被害の様子 駆除方法
アブラムシ ●繁殖力が高い
●生育が妨げられたり病気を誘発したりする
●物理的に取り除く
●牛乳を吹きかける など
ハダニ ●葉の裏側から養分を吸い取る
●開花期間が短くなったり葉の色味が悪くなったりする
●葉水(葉に水をかけること)を行なう
●ハダニの付着した葉や茎を切り落とす など
コナジラミ ●葉の裏側から養分を吸い取る
●葉が変色したりすす病を誘発したりする
●牛乳を薄めて吹きかける
●黄色い粘着シートを利用する など
コガネムシ ●幼虫が根を食い荒らす
●いるかどうかは掘らないとわからない
●株がぐらついていたり土がふわふわしていたりする場合はコガネムシを疑う
●物理的に幼虫を取り除く
●植え替える など

その他、「ベニカXガード粒剤」や「ベニカXファインスプレー」といった薬剤を使用しての駆除も効果的です。特にアブラムシ、ハダニ、コナジラミの駆除には、速効性と持続性のある「ベニカXファインスプレー」が役立ちます。

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ハイビスカスの増やし方

挿し木や接ぎ木による、ハイビスカスの増やし方についても理解しておきましょう。

◇挿し木の方法

ハイビスカスを挿し木で増やしたい場合には、4月中旬~7月上旬頃に挿し木を行ないます。具体的な手順は以下のとおりです。

1.    元気な枝を8~10cmほどの長さで斜めにカットする
2.    上部の葉を1~2枚残し、カットした枝の半分から下に生えている葉は切り落とす(整えたものを「挿し穂」と呼ぶ)
3.    水の入った容器に挿し穂の切り口を2時間ほど入れて水を吸わせる(水揚げ)
4.    水揚げが終わったら、切り口に発根促進剤を塗布して土に挿す
5.    日陰に置き、たっぷりと水を与える

土の表面が乾かないよう水やりを行なえば、1~2ヵ月程度で発根します。

また、水に挿した状態で発根させる方法もあります。その場合は水と植物活性剤を入れた容器に挿し穂を入れましょう。発芽するまでは3~4日に1回のペースで水を変えます。日陰に置いてから3週間~1ヵ月ほど経つと、新しい根が生えてきます。

この植物活性剤には、ストレスケアやスタミナキープなどの効果が期待できる「X-ENERGY」も活用可能です。

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◇接ぎ木による増やし方

ハイビスカスを接ぎ木で増やす際も、4月中旬~7月上旬に接ぎ木を行ないます。具体的な手順は以下のとおりです。

1.    台木(土台となる木)を用意し、鉛筆ほどの太さになるまで栽培する
2.    10~15cmほどの高さで台木をカットし、葉や枝をすべて除去する
3.    増やしたいハイビスカスから元気な枝を8~10cmほどカットし、断面がV字になるよう削る
4.    台木の半分くらいの高さのところに切れ目を入れる
5.    台木の切れ目に接ぎ木を差し込む
6.    接ぎ木テープを巻いて固定し、セロハンテープでとめる
7.    切り口に癒合材を塗布する

その後は、半日陰や直射日光の当たらない明るい室内で管理します。2~3週間もすれば活着するでしょう。

よくあるトラブルと対処法

最後に、ハイビスカス栽培でよくあるトラブルへの対処法について紹介します。

◇花が咲かない・蕾が落ちる原因と対策

花が咲かない、蕾が落ちる原因としては水切れや肥料不足、日光不足、暑すぎる環境などが考えられます。ハイビスカスは日当たりの良い場所で育てることが大切ですが、暑さを苦手とする品種もあります。30度以上の暑い日が続く場合は、明るく風通しの良い半日陰に移しましょう。

そして生長期には、水も肥料もたっぷり与えるよう心がけてください。環境要因のストレスには、バイオスティミュラント活力液も効果的です。バイオスティミュラント成分と活力成分を組み合わせた「X-ENERGY」なら、元気で丈夫なハイビスカスの生育をサポートします。

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◇葉が黄色くなる原因と対処法

ハイビスカスの葉が黄色くなる原因として考えられることは、根詰まりや水分過多もしくは水分不足、夏バテ、害虫被害などです。ハイビスカスは1~2年に1回植え替えることにより、根詰まりを予防できます。水やりについては、生育期はたっぷりと、冬場は控えめにすることがポイントです。

また、害虫対策は薬剤を使用するか、それぞれの虫の特性に合わせて対処します。

◇冬越し失敗原因

ハイビスカスは寒さに弱い花のため、冬を越すには置き場所や温度管理・水分管理などが重要です。10~11月頃になったら鉢を室内へ移動させ、日当たりの良い窓辺で管理しましょう。暖房の風が直接当たらないよう注意し、室内温度は10度以上に保つことが理想的です。冬場は休眠期のため、水やりは控えめにし、完全に土が乾いたタイミングで水を与えます。

まとめ

ハイビスカスは日当たりの良い場所を好みますが、暑さを苦手とする品種もあります。気温が30度を超える日が続く場合には、明るく風通しの良い半日陰に移すようにしましょう。定期的に剪定しつつ、1~2年に1度のペースで植え替えをすることも大切です。

病害虫を放置すると症状が進行してしまうため、発見したら早めに対処してください。薬剤を使用して予防することも一つの方法です。本記事を参考に、ハイビスカスの栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

ハイビスカスの育て方~うまく育てるコツや栽培方法を解説~園芸知っトク情報のページです。
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