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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報秋の庭を彩るアメジストセージ|育て方・お手入れ・冬越しまで解説!

秋の庭を彩ってくれる「アメジストセージ」。学名は「サルビア・レウカンサ」といいますが、アメジストのように鮮やかな紫色が特徴的で、一般的には「アメジストセージ」の名で流通しています。花言葉は「家族愛」「家庭的」で、庭にやさしさと温かさを添えてくれる存在です。

本記事では、アメジストセージの特徴や栽培スケジュール、育て方のポイントを詳しく解説します。

目次

アメジストセージ(サルビア・レウカンサ)とはどのような植物?

まずは、アメジストセージの基本的な情報や特徴を見ていきましょう。

◇アメジストセージ基本情報と特徴

 植物名  Salvia leucantha(サルビア・レウカンサ)
 別名(流通名)  アメジストセージ、メキシカンセージ、ベルベットセージ、メキシカンブッシュセージ
 科名・属名  シソ科アキギリ属(サルビア属)
 園芸分類  ハーブ
 形態  多年草(宿根草
 原産地  中央アメリカ
 草丈/樹丈  50~150cm
 開花時期  8月中旬~11月中旬
 花色  白(濃い紫のがくをつける)
 耐寒性  非耐寒
 耐暑性  強い

アメジストセージはシソ科のハーブで、学名は「サルビア・レウカンサ」です。白い花の周りをベルベットのような質感を持つ紫色のがくが包み、庭を一気に華やかにしてくれる存在感のある植物です。ほかにも、がくが白でピンク色の花をつける「ピンクアメジスト」など、いくつかの園芸品種が存在します。

アメジストセージの葉には爽やかな芳香がありますが、料理などに使う食用のセージとは異なり、おもに観賞用として楽しまれています。ちなみに「セージ」はソーセージの語源(Sow=雌豚)になったという説があり、ハーブとしての歴史も長い植物です。

◇アメジストセージの魅力

アメジストセージの大きな魅力は、夏の終わりから2~3ヵ月間もの比較的長い期間、庭を色鮮やかな紫で彩ってくれる点です。切り花やドライフラワーにしても色が映えるため、庭だけでなく室内のインテリアとしても楽しめます。

また、生育旺盛で比較的育てやすい点も魅力です。ただし、放っておくと株が大きくなりすぎて乱れてしまうため、剪定や摘心(てきしん)で樹形をコントロールしましょう。背が高く存在感があるため、地植えの場合は庭の後方に植えて背景のように活用するのもおすすめです。

◇鉢植え・地植えどちらが向いている?

アメジストセージは草丈が高く広がる性質を持つため、基本的には地植えに向いている植物です。庭の一角に植えると、秋に大きく育って見事なボリューム感を演出してくれます。

もちろん鉢植えでも管理可能で、切り戻しを上手に行なえばコンパクトにも仕立てられます。その場合、根がしっかり張れる鉢を選ぶのがポイントです。伸び伸びと大きく育てたいなら地植え、コンパクトに楽しみたいなら鉢植えなど、ライフスタイルや環境に合わせて選びましょう。

アメジストセージの栽培スケジュール

アメジストセージの栽培スケジュールは以下のとおりです。ここでは中間地(関東地方標準)を目安にしたスケジュールを紹介するため、地域や気候に応じて適宜判断することをおすすめします。

植え付け 4月中旬~5月
施肥 4月中旬~10月中旬
切り戻し・挿し木 6月初旬~7月
開花 8月中旬~11月中旬

アメジストセージの育て方のポイント

アメジストセージは比較的育てやすい植物ですが、より良い生育にはいくつかポイントがあります。

◇最適な日当たりと土壌条件

アメジストセージは、日当たりと風通しの良い環境を好みます。半日以上日が当たる場所が理想で、日陰では倒れやすく花数や色にも影響するため注意が必要です。また、極端に片側に日光が当たり続けると、その方向に傾いて成長する場合もあります。

土壌は水はけの良いものが適しています。鉢植えの場合は、市販のハーブ用培養土を使うとよいでしょう。

◇植え付け

植え付けは春から初夏にかけて行なうのが基本です。苗を用意したら、根鉢を崩さずにすっぽり入る大きさの穴を掘って植えます。地植えの場合は、株間を50cm以上あけると風通しや日の当たり方が良くなり、株が大きくなっても管理しやすいでしょう。

秋に出回る開花株を植える場合は、寒さが来る前に根付かせる必要があります。できるだけ早めに植え付け、根がしっかり張った状態で冬を越すようにしましょう。

◇水やりと肥料

アメジストセージは乾燥気味を好むため、過湿に注意します。地植えの場合、根付いたあとは基本的に水やりの必要はなく、乾燥が続くときだけたっぷりと与えれば十分です。鉢植えは、表土が乾いたら鉢底から水が流れるまでしっかり水を与えましょう。

肥料は植え付け時に元肥を入れ、春の芽吹きと秋の開花前に追肥をしましょう。過肥の必要はありません。地植えなら肥料はほぼ不要な場合もあるため、花つきを見ながら判断してください。

また、肥料とは別に「X-ENERGY(エックスエナジー)」を週に1回の間隔で与えるのもおすすめです。5つのパワー成分配合で、秋の開花に向けて丈夫なアメジストセージを育てるのに役立ちます。

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◇剪定と切り戻し

アメジストセージは生育旺盛なため、放っておくと大きく成長し、株が乱れがちです。丈を抑えたい場合は、花芽ができる前の6~7月頃に切り戻しを行ないます。下葉を残して株全体の3割ほどを刈り込むイメージで行なうと、整った姿になります。

夏以降に剪定すると、花芽を切ってしまい花の数が減るため、タイミングに注意しましょう。

◇その他のポイント

株が大きく育つアメジストセージは、強風や豪雨で倒れる場合があります。特に秋の開花時期は台風シーズンと重なるため、高さや広がりを調整するとともに、必要に応じて支柱で支えましょう。

大きく育ち過ぎることを防ぎたい場合は、少し根切りしつつ株分けをします。株分けは2~3年に1回程度の頻度で、初春(3~4月)に行なうとよいでしょう。

アメジストセージに関するよくある質問

最後に、アメジストセージに関してよくある質問に回答します。

◇アメジストセージは冬越しできる?

アメジストセージは宿根草で、暖かい地域では地植えのまま冬を越せます。宿根草とは、地上に出ている部分が枯れても根は枯れず、春に芽が出る植物です。

ただし、寒さにはそれほど強くなく、-3度以下になると株全体が枯れてしまうことがあります。寒冷地では鉢に上げて室内に取り込むか、地植えの場合は株もとをマルチングすることで根を寒さから守りましょう。

また、花の時期が終わったら根もとから15cmほど残して剪定し、株を休ませるのもポイントです。

◇病気や害虫の心配は?

アメジストセージは病気に強く、害虫もアブラムシが付く程度で、比較的丈夫な植物です。まれにカイガラムシ、オンシツコナジラミ、メイガ類の幼虫などが発生するため、適宜防除しましょう。

KINCHO園芸の「ベニカXスプレー」は、草花・花木の害虫と病気を同時に防除できる殺虫殺菌剤です。さまざまな害虫を退治し、アブラムシには忌避効果もあるため、病害虫予防に1本あると安心です。

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また、カイガラムシの退治には「カイガラムシエアゾール」も有効です。殺虫効果が約1ヵ月持続するため、散布後に発生した害虫も退治できます。

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まとめ

アメジストセージは、秋の庭を華やかに彩ってくれる多年草です。株が大きくなりやすいため剪定や株分けなどのお手入れが必要ですが、地植えでも鉢植えでも楽しめます。

適切に管理すれば病害虫の被害も少なく、丈夫で育てやすいため、興味がある方はぜひ栽培に挑戦してみてください。

秋の庭を彩るアメジストセージ|育て方・お手入れ・冬越しまで解説!園芸知っトク情報のページです。
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