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バラを育ててみたいが「どのような土が良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。元気に育てるには、バラに適した配合で土作りをすることが大切です。
この記事では、バラ栽培に適した培養土やおすすめの培養土、バラの植付け方法まで詳しく解説します。これからバラを育ててみたいという方は、ぜひ参考にしてください。
バラを元気に育てるには、土が大切です。土は植物にとっての重要な栄養源であり、しっかりと根を張るための布団のような役割を果たします。
そのため、一度良くない土に苗を植えてしまうと、その後の水やりや肥料などのケアでは回復させるのが難しく、場合によっては枯れてしまうこともあります。
しかも、その原因が土だとは気付きにくいのが厄介です。だからこそ、バラ栽培を始める際は、生育に適した土作りにこだわっていただきたいのです。

ここでは、バラが好む土の性質や、自分で培養土を作る際に必要な材料を紹介します。
バラを元気に育てるために必要な性質は、次の4つです。
■ 水はけの良さ(排水性):根腐れしないよう、余分な水をスムーズに排出する力
■ 通気性:土の中に新鮮な空気が行き渡り、根が呼吸しやすい環境を保つ
■ 保水性:根に必要な水分をしっかりと蓄える力
■ 保肥力:与えた肥料を土の中に保持し、バラに長期間栄養を供給する力
これら4つのバランスが取れた土が、丈夫で美しいバラを育てる鍵となります。
バラの培養土は自分で配合して作ることも可能です。
バラが好む培養土を作るには、排水性・通気性・保水性・保肥力に優れた複数の材料をバランス良く配合する必要があります。ここでは、その代表的な材料と、それぞれの役割を紹介します。
・赤玉土
通気性や排水性に優れた培養土の土台となる用土です。粒の大きさによって、小粒・中粒・大粒などがあります。
・腐葉土
植物の葉が微生物によって分解されてできた土です。土壌の通気性や保水性を高め、微生物の働きを助ける働きがあります。
・ピート(ピートモス)
ミズゴケなどが堆積・分解されたもので、保水性・通気性・保肥力に優れています。また、土を酸性にする働きがあります。
・牛ふん堆肥・馬ふん堆肥
どちらも土壌改良や肥料効果が期待できます。馬ふんはワラ由来の繊維質が豊富で土壌の団粒構造を維持し土をふかふかにするのに効果的で、牛ふんは馬ふんに比べると栄養素が豊富で肥料効果を期待したい場合におすすめです。
・モミガラ燻炭
稲のもみ殻をいぶして炭にしたものです。土壌をアルカリ性に傾け、微生物の働きを活発にします。また、排水性や通気性、保水性にも優れています。
・パーライト
黒曜石パーライトと真珠岩パーライトの2種類があります。黒曜石パーライトは排水性が高く、真珠岩パーライトは保水性の高さが特徴です。
・ゼオライト
天然の鉱物で、水や肥料を吸着する性質があり、保肥力を高めてくれます。
・苦土石灰
土壌の酸度を調整し、植物が栄養を吸収しやすい環境を整えます。配合してから効きめが出るまでには時間がかかります。
これらの材料をすべて使う必要はありません。栽培環境や目指す土の性質に応じて、配合を調整することが大切です。

「自分で土を配合するのは難しそう」という方には、プロがブレンドしたバラ専用の培養土がおすすめです。ここでは、バラ専用培養土をおすすめする理由や「なぜ安価な培養土をおすすめしないのか」について解説します。
バラを元気に育てるには、土の配合バランスが重要です。しかし、自分で複数の材料をそろえて最適なバランスで配合するには、手間や費用がかかり失敗するリスクもあります。
そこでおすすめなのが、プロの手によってブレンドされたバラ専用の培養土です。初心者でも失敗しにくく、安心してバラ栽培を始められます。
また、材料を個別に購入するよりも手軽で、コストパフォーマンスに優れている点もメリットでしょう。
「マイローズ ばらの培養土」は、赤玉土や馬ふん堆肥、腐葉土などをバランス良くブレンド。さらに、活力成分やバイオスティミュラント活力液X-ENERGY(エックスエナジー)を配合しているので、丈夫で美しいバラを育てるのにおすすめです。
バラを育てる際、安価で質の悪い培養土は避けたほうが無難です。土の粒度が粗すぎて、生育に問題が生じることがあります。
はじめは良くても時間が経つと水はけが悪くなり、根腐れを起こすなど、数ヵ月後の生育に大きな差が出る可能性があるのです。
初期費用が抑えられても、後々の生育トラブルにつながってはどうしようもありません。なるべく質の良い培養土を選びましょう。

春に向けて元気なバラを育てるためには、ブレンド培養土を使って大苗の植付けをしましょう。ご紹介するのは、まだ花が咲いていない大苗を、今植えられている鉢から新しい鉢へと植替える方法です。この手順を参考にして、植付けを成功させましょう。
植付け前に、まずは土作りです。ブレンド培養土に元肥を均一に混ぜ合わせます。
元肥には、マイローズばらの肥料、マイローズばらの天然有機肥料がおすすめ。
次に、植物の活着を良くするために、活力剤を水に溶かして土に混ぜ込み、しっかりとなじませておきましょう。これで、植付け後の根の成長を助け、バラが元気に育つための土壌が完成します。
次に、鉢の準備と根鉢の手入れをしましょう。鉢は大きめの鉢(8号~10号)を準備します。その後、植木鉢の底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石を入れます。
大苗を元の鉢からそっと抜き、根鉢の土をほぐして広げ、自然に落ちてくる土は落とします。根の状態を確認し、枯れた根や傷んだ根があれば取り除いてください。植付け後の根の成長が促されます。
根鉢と鉢の土の高さを同じにします。苗を入れる前に鉢の底に土を少し入れ、苗を鉢の中央に置き、根の下にもしっかりと土が入るように調整しましょう。さらに土を足していき、ウォータースペースを取るために鉢の縁から2〜3cm下までの高さになればベストです。
最後に水やりを行ないます。水は鉢底から流れ出るまで、地植えの場合は湿る程度にシャワーの優しい水をかけてあげるようにしましょう。
植付けが終わったあともバラを元気に育てるためには、適切なメンテナンスが欠かせません。ここからは、植付け後のバラのお手入れ方法を紹介します。基本的に大苗も花付き苗もお手入れ方法は同じです。
植付けが終わった鉢は、まず2週間ほど半日陰に置きましょう。強い日差しを避けることで、根が新しい土にしっかりとなじみ、活着が良くなります。
その後、鉢を日当たりの良い場所に移動させて育てます。バラは日光を好むので、日当たりが良く風通しの良い場所に置くことが大切です。
植付け後の水やりは、鉢植えの場合、中の土が乾いたタイミングで行ないましょう。鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えるのが基本です。地植えの場合は、冬場は不要で春芽吹くまで必要ありません。雨のあたらない場所では土の乾き具合を見て株元に水やりを行ないましょう。ただし、根腐れの原因になるため水の与えすぎには注意しましょう。
植付け後の追肥は、3月頃に1度粒状のバラの肥料を土の表面にまき、4月までは週1回程度バラ用の液体肥料を薄めて与えます。
冬の新芽が出る前に殺虫・殺菌剤を散布することは、春からの病害虫の予防に非常に効果的です。特に、バラにつく病原菌や害虫の多くは、株や土で冬を越します。冬の間にこれらを駆除しておくことで、病害虫の発生を早い段階で抑えることができます。
その際おすすめの商品として、まず「ベニカXファインスプレー」があります。ベニカXファインスプレーは、殺虫成分と殺菌成分を配合したスプレータイプの薬剤です。バラにつく害虫には速効性と持続性があり、病気にも予防と治療の両方に効果を発揮します。
また、「マイローズベニカXガード粒剤」も土にまくだけで効果が持続する、手軽な粒剤タイの殺虫・殺菌剤です。根から薬剤が吸収され、株全体に効果が行き渡るので⇒病害虫が発生する前に散布しておくと効果的です。
この記事では、バラ栽培に適した培養土やバラの植付け手順について解説しました。バラの生育には、排水性・通気性・保水性・保肥力などのバランスが取れた土が不可欠です。
培養土を自分で配合するのが難しいという方には、プロがバランス良くブレンドしたバラ専用の培養土がおすすめです。
本記事で紹介したバラの植付け手順などを参考に、丈夫で美しいバラを咲かせましょう。
バラの栽培に適した培養土とは?元気にきれいに咲かせる土作りを解説園芸知っトク情報のページです。
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