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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報ホウレンソウの育て方!家庭菜園での栽培のコツからおすすめレシピを紹介!

ホウレンソウはカリウムやβ-カロテン、ビタミンC、鉄分をたっぷり含む、栄養価が高い野菜として知られています。比較的育てやすく、初心者でも栽培しやすいのが特徴です。

この記事では、ホウレンソウの栽培のコツや育てる際の注意点を解説します。併せて、ホウレンソウの茹で方やおすすめレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

ホウレンソウの特徴や栄養価

まずは、ホウレンソウの特徴や栄養価を見ていきましょう。

◇ホウレンソウの特徴

ホウレンソウはヒエ科の1~2年草で、中央アジアが原産地とされています。

かつては、葉が剣のように尖っていて葉肉が薄く、アクが少ない東洋種と、葉が丸くて葉肉が厚い西洋種にわかれていました。現在、市場に出回っているホウレンソウのほとんどは、両者をかけ合わせた交雑種です。

ホウレンソウにはシュウ酸などのアクがあるため、通常は熱湯で1~2分下茹でしてから冷水にとって冷まし、水気を絞ってから使います。ただし、近年はアクが少なく、そのまま食べられるものもあり、水に溶けだす栄養価を防ぐことができるので注目されています。

◇ホウレンソウの栄養価

ホウレンソウには、健康維持に役立つさまざまな栄養素が豊富に含まれています。

具体的には、生のホウレンソウ100g当たりにカリウム690mg、β-カロテン4200μg、ビタミンC35mg、鉄2mgなどが含まれています。

それぞれの栄養素のおもな特徴は、以下のとおりです。

栄養素 特徴
カリウム ナトリウムを排出する役割があり、塩分を摂り過ぎたときの調整に役立つ
β-カロテン 摂取すると体内でビタミンAに変換されるため、ビタミンAの一種に分類される栄養素。プロビタミンAと呼ばれる。
ビタミンAには目の機能や皮膚の粘膜の健康を保つ働きがあり、β-カロテンには老化などの原因になる活性酸素を取り除く抗酸化作用がある
ビタミンC コラーゲン生成に必要な栄養素。抗酸化作用や鉄の吸収を助ける働きもある
鉄欠乏性貧血の予防に欠かせない栄養素

ホウレンソウの栽培スケジュール

ホウレンソウの栽培スケジュールは以下のとおりです。

種まき

・一般地の場合
春まき:3月上旬~5月下旬
夏まき:7月中旬~9月上旬
秋まき:9月中旬~11月中旬

 

・昼間の長さが品質に影響することや、寒さに強く暑さに弱い性質から、初心者には秋まきがおすすめ
・春まきや夏まきをする場合は、トウ立ちしにくい品種を選ぶとよい

肥料 ・堆肥と元肥(間引きの際に追肥してもよい)
収穫 ・春や夏は種まきから25~30日、冬は種まきから40~50日ほど
・極寒期に栽培する品種は最長で2ヵ月ほど

ホウレンソウの育て方のコツ

おいしいホウレンソウを育てるにはコツがあります。ここでは、ホウレンソウの基本的な育て方を紹介します。

◇準備

ホウレンソウは酸性の土壌に弱いため、育てる際は事前の土作りが大切です。まず、種まきの2週間以上前に、苦土石灰を1平方メートル当たり2~3握りほど散布し、深く耕しておきましょう。

その1週間後、元肥として完熟堆肥を1平方メートル当たり約2kg、化成肥料を1平方メートル当たり2~3握りほどを入れて、再び土をよく耕します。

土が整ったら、高さ5cm程度、幅60~90cm程度の畝(うね)を作りましょう。

プランター栽培の場合は標準プランター(深さ15cm以上、幅65cm程度)を選び、元肥入りの野菜用培養土を使用して栽培します。ホウレンソウは暑さに弱いため、直射日光の当たる場所を避けて植えるとより良く育ちます。

◇種まき

種まきの時期は、一般地で春まきが3月上旬~5月下旬、夏まきが7月中旬~9月上旬、秋まきが9月中旬~11月中旬です。

発芽適温は15~20度とされています。ホウレンソウは寒さに強く暑さに弱いため、気温を考慮して種まきの時期を判断しましょう。

地植えの場合、深さ2cm、幅3cmほどのまき溝を作り、底を平らにします。そして、1~2cm間隔で種をばらまきし、1cmほど土を被せて軽く押さえます。そのあと、しっかり水をまきましょう。

条間(隣り合う列の間隔)は15cmが目安です。まき溝の数は、畝幅が60cmのときは4条、90 cmのときは6条を目安にするとよいでしょう。

プランター栽培の場合は、ばらまきかすじまきで種をまきます。種をまいたら1cmほど土を被せ、しっかり水を与えてください。

・種まきのポイント
高温期に種まきをする場合は、種を水に一日つけたあと、取り出して湿った布に包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で芽出しをしてからまくと発芽率が高まります。1割ほどの種に根が出始めたら、畑やプランターにまきましょう。

◇育苗と間引き

ホウレンソウは種まきから3~4日で発芽します。本葉がついたら元気なものを残して間引きし、3~4cm間隔で1本となるよう調整しましょう。

より大きく育てたい場合は、5~6cm間隔で1本となるよう、2回目の間引きをします。加えて、株の脇に1平方メートル当たり30gの追肥を行ないましょう。

なお、間引きした苗もおいしく食べることができ、無駄なくホウレンソウを楽しむことができます。

・育苗と間引きのポイント
12~2月の寒い時期は、霜や冷たい風によって葉が傷むことを防ぎ、やわらかい葉にするため、寒冷紗などで保温します。

◇肥料

ホウレンソウをおいしく育てるには、肥料を与える必要があります。土作りの際に元肥を施し、間引きの際に追肥しましょう。

「マイガーデンベジフル」は、さまざまな野菜・くだものの元肥や追肥に使用できる粒状肥料です。ばらまくだけでしっかり効き、土の温度変化や植物の生育に合わせて溶け出す量が調節されるため、初心者も手軽に使うことができます。

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追肥の際は肥料が水で流れてしまうこともあるため、「ベジフル液肥」を使用するのもおすすめです。豊富なミネラル、ビタミン、アミノ酸、糖類を含む植物由来の天然有機物を配合しており、植物の生育に適した土質に改善してくれます。

良質な土壌で育つと根張りが良くなり、効率良く栄養を吸収できるようになるため、丈夫でおいしいホウレンソウに育ちます。

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◇水やりと乾燥対策

ホウレンソウは乾燥を嫌うため、晴れている日は地植え・プランター栽培を問わず、水やりが欠かせません。ただし、水のやりすぎは根腐れの原因になるため、土の表面が乾いていなければ水やりは控えてください。

発芽まではしっかり水を与えますが、発芽がそろってきたら、徐々に水やりの量を減らしていくのがポイントです。

もし日照不足や乾燥などで良い栽培環境を確保できない場合は、バイオスティミュラント活力液「X-ENERGY(エックスエナジー)」の併用がおすすめです。5つのパワー成分が配合されており、環境ストレスに負けない丈夫なホウレンソウを育てることができます。

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◇収穫

草丈が25cmほどになったら収穫します。収穫の際は根もとをはさみで切るか、根っこから引き抜きましょう。

ホウレンソウは種まきから1~2ヵ月で収穫できるほど生長がはやい野菜ですが、種まきのタイミングが冬に近づくほど生育がゆっくりになり、収穫までの期間が長くなる傾向にあります。

ホウレンソウを育てる際の注意点

ホウレンソウを元気に育てるには、いくつかの注意点があります。ここでは、栽培中に起こりがちな問題とその対策を紹介します。

◇育たないときは土壌や育成環境を見直す

なかなか発芽しない場合は、土壌が酸性に傾いている可能性があります。その際は、苦土石灰を散布して土壌を中和しましょう。

また、ホウレンソウは日照時間が長いことや、春先の急激な温度上昇、肥料のやりすぎなどにより、徒長(株全体が縦長に生長すること)してトウ立ちしやすくなります。トウ立ちすると葉が硬くなり、風味が落ちてしまうため、あらかじめトウ立ちしにくい品種の種を選ぶのも一つの方法です。

◇病害虫の予防

ホウレンソウは、気温10度前後のときに多湿で風通しの悪い環境にあると、「べと病」が発生しやすくなります。また、アブラムシやヨトウムシ、ネキリムシといった害虫にも注意が必要です。これらの病害虫は見つけ次第、すぐに対策しましょう。

「ピュアベニカ」は、食品100%の病害虫対策スプレーです。花、庭木、野菜など幅広い植物に使用可能で、ホウレンソウにつくアブラムシやハダニなどにも効果があります。食べる直前まで何度も使えるので、安心してホウレンソウを育てられます。

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ホウレンソウの茹で方やおすすめレシピ

ここからは、ホウレンソウのおいしい茹で方と、手軽に作れるおすすめレシピを2つ紹介します。

◇ホウレンソウのおいしい茹で方

ホウレンソウは、以下の手順で茹でるとおいしく仕上がります。

①    ホウレンソウ1束を洗う。根もとに細かく切り込みを入れ、根もとをもむように洗うと土を落としやすくなる

②    鍋に湯を沸かしてティースプーン山盛り1杯の塩を加え、先に茎の部分を30秒ほど茹でる

③    30秒経ったら全体を沈め、途中菜箸で上下を入れ替えながら30~45秒茹でる

④    ホウレンソウをすぐ冷水にとって冷ます

⑤    ホウレンソウを軽く絞ってまな板に移し、4~5cm幅に切り、再度水気を絞る

◇レシピ1:ホウレンソウのおひたし

茹でたホウレンソウを使えば、定番のおひたしも簡単に作れます。

①    上記のとおり茹でたホウレンソウ、水気を絞ったホウレンソウを4~5 cm幅に切り、醤油少々を振りかけ絞る

②    めんつゆ10ml(濃縮4倍)を水50mlで割ってストレートの濃さに戻し、ホウレンソウに馴染ませてしばらく置く

③ ②をつけ汁ごと盛り付けて鰹節をかける

◇レシピ2:ホウレンソウのナムル

ホウレンソウをナムルにアレンジするのもおすすめです。

①    上記のとおり茹でて、水気を絞ったホウレンソウを4~5cm幅に切ります。その後、ホウレンソウをボウルに入れ、ごま油小さじ2、醤油小さじ2を加える

②    白ごま小さじ1~2を加え、菜箸で混ぜ合わせる

③    皿に盛り付ける

まとめ

ホウレンソウは初心者でも比較的育てやすい野菜です。カリウムやβ-カロテン、ビタミンC、鉄など、私たちの身体に必要な栄養素を豊富に含んでおり、おひたしやナムルなどさまざまな料理でおいしく食べられます。

ホウレンソウの種まきは春、夏、秋に行なえます。しかし、昼間の長さが品質に影響することや、寒さに強く暑さに弱い性質から、初めて栽培する方には秋まきがおすすめです。

ぜひこの記事を参考に、おいしいホウレンソウの栽培に挑戦してみてください。

ホウレンソウの育て方!家庭菜園での栽培のコツからおすすめレシピを紹介!園芸知っトク情報のページです。
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