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知っておきたい園芸情報 - 園芸コラム観葉植物がしおれる原因は?復活させる方法を紹介!

元気だった観葉植物が、急にしおれてしまうケースがあります。長期間水やりをせず放置していた場合など心当たりがあるケースだけでなく、毎日お手入れをしていても枯れてしまったり、元気がなくなったりすることがあるでしょう。

植物がしおれてしまっても、適切に対処すれば長く元気に育てることが可能です。

本記事では、観葉植物がしおれるおもな原因と復活させる方法をわかりやすく紹介します。

目次

観葉植物がしおれるおもな原因

観葉植物がしおれる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、おもな原因を紹介します。

日当たりが適切でない

観葉植物が元気に育つために、日光はとても大切な要素の一つです。植物は成長する際に光合成を行い、光のエネルギーによってデンプンなどを作って養分とします。

光合成に必要な日光の量が不足していると成長に必要な養分が作れず、次第に葉が黄色や茶色っぽい色に変わってしおれてしまいます。

また、日光の不足もしおれる原因となりますが、逆に日当たりが強すぎてもしおれる場合があるため注意しましょう。

強すぎる直射日光に当たると、葉の温度が上昇して「葉焼け」を起こしやすくなります。焼けてしまった葉が元に戻ることはありません。葉焼けが原因となり、全体が弱ってしおれてしまうこともあります。

季節や気温の変化も、観葉植物がしおれる原因となりやすいため注意が必要です。日光が当たる場所に適切に置いていたとしても、季節や天候による環境の変化の影響でしおれてしまった、といったケースもあります。

水不足または水のやりすぎ

観葉植物にあげる水の量が適切でない場合も、しおれてしまいます。

水やりが不足している場合も葉が乾燥してしおれやすくなりますが、過剰な水やりにも注意が必要です。土が常に湿った状態であると酸素が通りにくくなり、根が細く弱々しくなり、根腐れしやすくなります。

植物の種類によって適切な水の量が異なるため、「ほかの植物と同じように水やりをしているのにしおれる」というケースも少なくありません。

また、屋外で育てている場合は、水の量を調節していても梅雨や台風などの影響でしおれてしまうこともあるため注意しましょう。

害虫被害または病気

植物が急にしおれたり枯れたりした場合、害虫による被害やカビなどが原因で病気になっていることも考えられます。害虫や病気を防ぐためにも、普段から観葉植物の様子をこまめにチェックしておきましょう。

おもな害虫には、観葉植物の葉や茎の汁を吸うアブラムシやカイガラムシ、ハダニ、網目状に葉を食べるコガネムシの成虫、根を食べてしまうコガネムシの幼虫などが挙げられます。

おもな病気には、茎や葉が溶けるように腐る「灰色かび病」や、害虫が原因で葉が黒くなる「すす病」などがあります。その他、腐ったような臭いのする「軟腐病」や、葉に黒い斑点ができて穴が開く「炭疽病」などにも注意が必要です。

害虫被害や病気は、観葉植物の健康状態が悪いときに起きやすくなります。そのため、日当たりや水やりなど、生育環境が整えられているかを日頃から確認しておきましょう。

根詰まりを起こしている

観葉植物に根詰まりが起きた場合も、しおれやすくなります。根詰まりとは、植物が成長して根が伸び、鉢植えやプランターの中が根でいっぱいになってしまう状態のことです。

成長に見合っていない大きさの鉢植えやプランターを使い続けた場合に起こりやすく、そのままにしていると水やりをしても水が溜まりません。すぐ乾燥してしまったり、根が十分に栄養を吸収できなくなったりするため、しおれる原因となります。

急な環境の変化

気温や湿度など、観葉植物を置いている環境が急激に変わった場合もしおれやすくなります。

エアコンや室外機の側に置く、浴室へ置くなど、環境が大きく異なる置き場所へ移動した場合には注意が必要です。置き場所を移動していなくても、猛暑や降雪、梅雨など気候による影響を受けてしおれてしまう場合もあります。

このように、観葉植物がしおれてしまう原因はたくさんあります。複数の原因が重なっている場合、1つの原因が解消しても元気にならず、しおれてしまうことも少なくありません。

普段から気を付けていても、品種によっては同じ条件下でも元気がなくなってしまうこともあります。

しおれてしまった観葉植物を復活させるには、どうすればよいのでしょうか。

しおれた観葉植物を復活させる方法

ここからは、しおれた観葉植物を復活させるにはどのような方法が有効なのか見ていきましょう。

日当たりを調節する

日当たりは、植物の成長にとってとても重要です。品種ごとに適切な日当たりを確認し、置き場所に問題がある場合は変えるようにしましょう。特に、観葉植物は強い直射日光に弱い品種が多いため、風通しの良い日陰の明るい場所で育てるのがおすすめです。

置き場所を変える際、屋外に置く場合はコンクリートの照り返しに注意が必要です。コンクリートの照り返しが強い場所では、気温が高くなりすぎたり日光が当たりすぎたりするため、しおれる原因になる場合があります。また西日の当たる場所はまなり日差しが強く、植物を一気に萎れさせることがありますので注意が必要です。

窓辺に置く際も日当たりが強すぎる場所は避けるか、レースカーテンなどを使って調節しましょう。日当たりの強い置き場所から移動できない場合は、シェードなどを置く方法もあります。

強い直射日光が原因でしおれている可能性がある場合は、まず半日陰に移動させてみましょう。

ただし、環境を大きく変えすぎるのも、植物にとってはストレスになりやすいものです。半日陰で観葉植物が元気になってきたら、少しずつ明るい場所へ移動して様子を見るようにしましょう。

水やりを調節する

水やりは少なすぎても多すぎても植物がしおれる原因となってしまうため、注意が必要です。基本的には、土が乾いたときに水をたっぷり与えるようにします。

土が乾いていないのに毎日水やりをしたり、一度に大量の水をあげたりしないようにしましょう。梅雨の時期など、湿度の高い季節には水やりの量や頻度を調節することも大切です。

逆に、水の量が少なく、乾燥してしおれてしまっている場合はたっぷりと水やりをします。霧吹きで葉に水を吹きかけるのもよいでしょう。全体的にしおれてしまっている場合は、水を入れたバケツに移し、根から水を吸わせると元気になることがあります。

「葉が乾燥しやすい」「根腐れを起こしやすい」など品種によって特徴が異なるため、複数の観葉植物を育てる際は、品種ごとに管理方法をメモしておくことをおすすめします。完全に枯れてしまうと復活させるのは難しくなるため、早めに対処することが大切です。

植え替え、剪定を行う

根詰まりが原因でしおれている場合は、根詰まりを解消する必要があります。根詰まりは、現在使っている鉢植えやプランターから、より大きな容器へと植え替えることで解消できます。植え替える際、絡んだ古い根を取り除きます。

また植え替える際に根の状態も確認できるため、置き場所や水やりの調節を試しても改善しない場合は、植え替えを行ってみましょう。根詰まりが起きていなくても、根腐れや害虫による根の被害が発見できる場合があります。

また、長期間同じ土で育てている場合は、植え替える際に新しい土を入れ替えてみるのもよいでしょう。

ずっと同じ土を使っていると土は細かくなり、土中の空気が少なくなります。植物は健康な根を張ることができなくなり、枯死することもあります。植え替えの際に新しい土に適量の緩効性化成肥料を加えるとさらに元気な観葉植物となります。

根の状態を良くするため、地植えにするのも一つの方法です。品種によっては、鉢植えでは元気のなかった植物が、地植えにすることで元気になる場合もあります。地植えにする場合は、その植物の耐寒性、耐暑性などを考えてから行いましょう。

また、変色している部分や、害虫や病気で弱った葉・茎は剪定して取り除きましょう。適宜剪定することで日当たりを均等にできるほか、元気な葉・茎に集中して栄養を届けやすくなります。

ほとんどの葉を剪定しなければならず、元気な葉が1~2枚しか残っていない状態でも、時間を掛ければ復活することはありますが、剪定の際は、できる限り葉を残して行うと復活しやすくなります。黒や茶色に変色した葉は取り除きます。また枯れ枝は早期に取り除きます。

植物と土を元気にするおすすめの肥料

日当たりや水やりの調節、植え替えや剪定と併せて、肥料を加えることで弱った植物と土を元気にしてあげましょう。

観葉植物がしおれた場合におすすめの肥料を紹介します。

即効性があり水切れしにくい土へ改善する「マイガーデン液体肥料」

「マイガーデン液体肥料」は、すばやく効果を発揮して植物を元気に育てる液体肥料です。続けて使うことにより、水切れしにくい土へと改善できます。

モイスト成分を配合しており、乾きやすい土でも水分とともに肥料成分がすみずみまで行き渡るようになります。

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元肥・追肥のどちらにも使用可能の「マイガーデン粒状肥料」

「マイガーデン粒状肥料」は、植物の生育に合わせて効く粒状の肥料です。

土の温度と水分で肥料の溶け出す量をコントロールするため、暖かい季節や生育が盛んなときは多めに、寒い季節や生育が緩やかなときは少なめに肥料が溶け出します。

元肥・追肥のどちらにも使用可能で、土に混ぜ込む方法とばらまく方法のどちらでも使えます。根に優しいコーティング肥料のため、肥料焼けもしません。素早く効くだけでなく、約1年は緩やかに効果が持続します。

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マイガーデン液体肥料と粒状肥料の両方を使用することで、1年を通じてあらゆる植物の育成をサポートすることが可能です。

まとめ

観葉植物がしおれる場合、日当たりや水やりの量のほか、害虫や病気、根詰まりや急激な環境の変化など、さまざまな原因が考えられます。

まずは、品種ごとに適切な日当たりや水の量を確認して調節してみましょう。置き場所を変えたり、植え替えや剪定を行ったりすることで復活する場合もあります。

しおれてしまった観葉植物を復活させるには、肥料の利用も有効です。マイガーデン液状肥料や粒状肥料のような、素早く効くうえに環境にも優しい肥料を活用しながら、1年を通して植物を元気に育てましょう。

監修 矢澤 秀成(やざわ・ひでなる)
園芸研究家、花菜ガーデンヘッドガーデナー。愛称「ほそめ先生」。種苗会社にて野菜と花の研究をしたのち独立。植物園や肥料会社、造園会社などの顧問を歴任。またNHKテレビ「趣味の園芸」、「あさイチ(グリーンスタイル)」などの講師を務め、家庭園芸の普及に幅広く活躍する。「趣味の園芸」(NHK出版)、「園芸入門」(同)、「プリムラの育て方」(同)、園芸の基本帖」(KADOKAWA)など、執筆多数。

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