メインコンテンツに
移動する

知っておきたい園芸情報 - 園芸コラム駐車場の雑草対策!定期的な除草の重要性や除草剤を撒くときのポイント

草むしりや草刈りには手間がかかるため、「少しくらいなら伸びていても仕方がない」と、つい駐車場の雑草を放置してしまう方はいるかもしれません。

しかし、大切な車のためだけでなく衛生面からも、駐車場の雑草は定期的に除草・予防するのがおすすめです。

この記事では、駐車場の除草の重要性や除草方法、予防方法について解説します。併せて、駐車場の雑草対策におすすめの商品を紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

駐車場の雑草は定期的な除草が大切!4つの理由

はじめに、駐車場の除草の重要性について解説します。

車体に傷が付く

雑草のなかには、背が高いものや茎が硬いものも存在します。このような雑草を放置していると、駐車する際や車のドアを開け閉めする際に、車体に傷が付くことがあるでしょう。

道路沿いの家の場合は、駐車場の敷地から道路へ雑草がはみ出るかもしれません。道路側へと伸びた雑草により、自分の車だけでなく、他人の車に傷を付けるおそれもあります。トラブル防止の観点からも、駐車場の雑草を定期的に除去することは重要です。

害虫・悪臭が発生する

雑草は虫の隠れ家や餌場になりやすく、ダニや蚊をはじめ、さまざまな害虫が発生する原因となりかねません。なかには、病原体を保有する害虫も存在します。

背が低い雑草に隠れる害虫もいるため、雑草の放置度合いにかかわらず、気を付けなければなりません。

また、ドクダミのように独特の強い臭いを放つ雑草もあり、駐車場周辺に悪臭被害をもたらす可能性があります。

アレルギー被害を引き起こす

ブタクサやヨモギなど、雑草の一部はアレルギーの原因となるアレルゲン物質を持っています。駐車場に放置された雑草により、自身だけではなく近隣住民や通行人にも、鼻水や鼻詰まり、目のかゆみなどのアレルギー反応が出てしまうかもしれません。

加えて、雑草に隠れる害虫が人体のアレルギー症状を引き起こすこともあり得ます。

犯罪・災害のリスクが高まる

一般的に、駐車場は住宅(建物)と隣接しているケースが多いでしょう。

駐車場の雑草が伸びると見通しが悪くなり、空き巣や泥棒に入られるリスクが高まります。なぜなら「雑草の手入れをしていない=防犯意識が低い、異変に気付かれにくい」と判断され、ターゲットになりやすいためです。

また、枯れた雑草は特に燃えやすく、火災のリスクも高まるため注意しましょう。

駐車場の雑草を除去するなら「除草剤」を活用しよう

駐車場に生えている雑草を取り除く方法となると、草むしりを想像する方が多いのではないでしょうか。たしかに、手や鎌を使って一つひとつ草を抜いていけば、お金をあまりかけずに除草できます。

しかし、雑草の成長は早いため、頻繁に草むしりをしなければなりません。駐車場の敷地が広ければ広いほど、手作業での除草は多大な労力と時間を要するでしょう。さらに、草むしりの際には雑草によるかぶれや虫刺されのリスクのほか、夏場の作業では熱中症になる危険性もあります。

また、草刈り機を使用する方法も考えられますが、大きな音が出ることや、草刈り機の刃に当たった砂利・小石が周辺に飛んで、近隣住民の迷惑になることも考えられます。

これらの理由から、駐車場の雑草を効率的・効果的に除去するなら、除草剤を使用するのがおすすめです。除草剤は、ホームセンターなどの店舗やオンラインストアで、簡単に入手できます。

駐車場に除草剤を散布する際のポイント

除草剤は、製品ごとの取扱説明書の指示に従って使用することが重要です。そのうえで、次のポイントにも留意しましょう。

駐車場全体に均一に撒く

除草剤の効果を得るには、ムラなく散布することが大切です。縦方向、横方向などと除草剤の撒き方を変えると、均一に散布しやすくなります。

散布面積が広い場合は、液体を霧状に噴射する「噴霧器」や、粒を均一に散布する「散粒機」といった機器を使用する方法もあります。

天気の良い日を選ぶ

雨風が強い日は、散布した除草剤が流されたり、飛ばされたりする可能性があります。除草剤の効き目が減るだけでなく、流れた・飛んだ除草剤が、駐車場周辺の雑草以外の植物を枯らしてしまうかもしれません。

そのため、液体タイプの除草剤は風のない晴れた日に撒くようにしてください。撒いた直後に雨が降らないよう、事前に天気をチェックしておくと安心です。

また、粒タイプの除草剤は、晴れの日のなかでも「雨が降った翌日」が最適です。雨の日の翌日は地面が水分を含んでいるため、薬剤が溶け出しやすくなります。

肌に触れないようにする

除草剤を散布する際は、以下のような衣類などを着用し、除草剤が肌に触れないようにしましょう。

  • 長袖

  • 長ズボン

  • 手袋

  • 農薬用マスク

  • 帽子 など

このほかに、目を守るために保護用ゴーグルがあると安全です。靴に染み込むおそれがある液体タイプの除草剤を使用する際は、ゴム長靴を履くとよいでしょう。

また、除草剤の散布後は、一定時間駐車場に立ち入らないようにします。小さな子どもやペットがいる場合には、より注意が必要です。

なお、先述の「天気の良い日を選ぶ」ことは、除草剤が風によって顔や体にかかることを防ぐ意味でも大切です。

2回目以降は雑草が育つ前に対処する

雑草が育ちすぎると、地面に薬剤が届かなくなったり、雑草の抵抗力が強くなったりすることで、除草剤の効果が薄れてしまいます。雑草が伸びているほど、枯れたあとの片付けも大変になるでしょう。

そのため、雑草が伸びる前にこまめに除草剤を撒き、雑草が生えづらい環境を整えるのがポイントです。特に4~10月頃は雑草が繁殖しやすいため、定期的に対処しましょう。ただし、効果が長続きする除草剤を選べば、年に2回程度の散布で済む可能性もあります。

なお、雑草が伸びすぎてしまったら、事前にある程度刈ったうえで除草剤を使用する必要があります。

駐車場の雑草を予防するには?5つの方法

駐車場の気になる雑草は、除草剤で除去するとともに、新たな雑草の発生を防ぐことが重要です。

ここでは、駐車場の雑草の予防方法を解説します。

予防にも除草剤を活用する

除草剤は、現在生えている雑草を枯らすだけでなく、発生の予防にも効果的です。

具体的には、現在生えている雑草を枯らすことに特化した除草剤、雑草の予防効果に特化した除草剤、枯らす効果と予防効果の両方を兼ね備えた除草剤の3つがあります。両方の効果を兼ね備えた製品を選べば、雑草の除去も予防もまとめてできて便利です。

なお、国内で市販されている家庭用除草剤は国が定めた安全基準をクリアしているため、安心して使用できます。前章の「駐車場に除草剤を散布する際のポイント」の内容も踏まえ、正しく使いましょう。

防草シートを敷く

防草シートとは、日光を遮断して雑草の光合成を阻み、雑草の成長を抑制するシートのことです。日光をどれくらい遮断するかは、製品のパッケージなどに記載されている「遮光率」で判断できます。

駐車場の雑草対策として、遮光率の高い防草シートを地面に敷くだけでも、その上に砂利をまいたり人工芝を敷いたりしてもよいでしょう。

ただし、強度の低い防草シートだとシートがずれたり破れたりして、頻繁に交換が必要になります。また、防草シートの上に砂や土が溜まると、そこから雑草が生えるかもしれません。

水はけが悪い地盤の場合は、防草シートを敷くことで水たまりができやすくなる点にも注意しましょう。

砂利やウッドチップを撒く

駐車場に砂利やウッドチップを撒くことも、雑草対策になります。

ウッドチップは、ヒノキ・杉・桜などの木を砕いてチップ状にしたもので、雑草抑制効果のほか、土の温度変化を抑える効果もあります。夏の地面の温度上昇や、冬の地面の凍結予防にも適した製品です。

砂利やウッドチップは、選ぶ製品によって駐車場の雰囲気も変えられるのがメリットでしょう。

ただし、どちらも雑草がまったく発生しなくなるわけではありません。ウッドチップに関しては、日当たりや湿度の条件が悪いとカビが生えやすくなります。砂利やウッドチップは使い方によって、逆にお手入れの手間が増えてしまう点に気を付けましょう。

なお、ウッドチップと似たものに、松などの木の樹皮を細かくした「バークチップ」があります。一般的に、バークチップはウッドチップよりも劣化が早い傾向です。

固まる土(防草土)を使用する

固まる土は、土に固化剤を混ぜ合わせたもので、水をかけると固くなるのが特徴です。雑草を取り除き、駐車場に敷き詰めてから地ならしをして水を撒きます。

地面が固まると雑草が生えにくくなるため、固まる土は「防草土」とも呼ばれます。また、砂埃が立ちにくくなる、砂利などよりも落ち葉の掃除がしやすくなるといった点も、固まる土の魅力です。

一方で、車を出し入れしているうちに地面がひび割れ、そこから雑草が生えることがあります。固まる土は、駐車場敷地の隅などに使用するのは良いかもしれませんが、車や人がよく通る部分に使用するには強度が不十分です。

コンクリートで舗装する

雑草予防として、駐車場の地面全体をコンクリートやアスファルトで舗装してしまうのも、選択肢の一つです。コンクリートがひび割れしない限り、雑草に悩むことがないでしょう。

コンクリートは固まる土と比べて強度も十分にあるため、車が出入りしても問題ありません。地面が平らになり、駐車もしやすくなるでしょう。

ただし、個人でコンクリート舗装をするのは難しく、基本的には業者に依頼する必要があります。ほかの方法と比べて、コストがかかる点がデメリットです。

また、夏場はコンクリートによって太陽の照り返しが強くなり、車が高温になりやすいことや、経年によりタイヤの跡が目立ちやすくなることも理解しておきましょう。

駐車場の雑草対策には除草剤がおすすめ

駐車場の雑草を速く枯らし、かつ効果が長続きする除草剤として、おすすめの製品を3つ紹介します。

雑草の葉や茎、根までしっかりと枯らす「草退治E粒剤」

「草退治E粒剤」は、粒タイプの除草剤です。

「ヘキサジノン」と「DBN」の2種類の有効成分により、散布から最短3~7日で除草効果が表れ、雑草の発生を約6ヵ月抑制します。

草退治E粒剤を使えば、各種雑草の葉や茎はもちろん、根までしっかりと枯らすことが可能です。具体的には、スギナやメヒシバ、スズメノカタビラ、カタバミ、シロツメクサなど、幅広く効果があります。低温でもよく効くことから、年間を通じて雑草対策をしたい方に適しているでしょう。

6201

最短翌日から除草効果が表れ効果も持続する「草退治メガロングシャワーGT」

「草退治メガロングシャワーGT」は、液体タイプの除草剤です。大口径のシャワーノズルが付いた形状なので、雑草に向けてそのまま簡単に散布できます。

「グリホサートイソプロピルアミン塩」と「テブチウロン」という有効成分により、散布後は最短翌日から除草効果が表れ、効き目は約330日持続します。速効性や持続性に優れた製品です。

5996

樹木の下の雑草にも使え約8ヵ月雑草の発生する「草退治メガロングFL」

「草退治メガロングFL」は濃縮タイプの除草剤で、薬液を所定量の水と混ぜて、ジョウロで散布します。製品ボトル一本で、2リットルの除草剤が約4~40本分作れる計算です。

草退治メガロングFLは、先述した2つの製品と異なり、樹木の下の雑草にも使用可能です。散布後、雑草は最短2~3日程度で枯れ始め、約8ヵ月雑草の発生を抑制します。

6205

まとめ

駐車場の定期的な除草や新たな雑草の予防は、車体への被害や害虫・悪臭の発生などを防ぐために大切です。この機会に、駐車場の環境をあらためてチェックしてみましょう。

比較的手間をかけずに除草し、かつ雑草を予防するなら、除草剤の活用が効果的です。除草剤を使用する際は天気の良い日を選び、除草したい箇所に均一に撒くことで、本来の効果を発揮します。

また、除草剤には大きく分けて液体タイプと顆粒タイプがあるため、使いやすいほうを選ぶとよいでしょう。今回ご紹介した除草剤なら、いずれのタイプでも雑草を速く枯れさせて、長く効果を発揮します。駐車場の雑草にお困りの方は、ぜひご活用ください。

監修 橋本 景子(はしもと・けいこ)
ガーデナー、ガーデンライター、webマガジンGarden Story にて連載中、ガーデンYouTuber。趣味は、そこに庭があると聞くと北海道から沖縄まで足を運び、自分の目で素敵な庭を発見すること。インスタグラムでのフォロワー5.6万人。

その他のコンテンツ