2019年2月8日配信号 vol.81【みんな主役!男性も楽しむバレンタイン】

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日本では、女性から男性へチョコレートを贈るバレンタインデーが一般的ですが、海外では、男女が互いに日頃の感謝や愛を伝え合う日とされています。今年は、男性は「フラワーバレンタイン」に思いを託してみてはいかがですか。フラワーバレンタインは、男性から女性に花を贈ります。欧米では、赤いバラやメッセージカードを渡すことが多く、日本でもその習慣が取り入れられ始めています。「愛の花=バラ」というイメージがありますが、お相手の好みや雰囲気に合わせて花を選ぶ人も増えているそうです。大切な人のために花を贈ると気持ちがより伝わるのでは♪

 

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 ◆◇ガーデニングコラム 「今日もみちくさ」 その76◇◆
早春だから艶やかに

 暦は立春を過ぎました。まだまだ寒い毎日ですが、立春を過ぎたというだけで、気持ちは淡い光を得たように輝き始めませんか?冬景色を慈しむみちくさから、そろそろ春の兆しを見つける探検へ。と同時に、冬の間も途切れることなく彩りを供してくれていた花木に、ちょっと注目してみました。

 

◆ サザンカ、そしてツバキへ

 散歩の途中に目に留まる華やかな色。多くは迷わずツバキ、サザンカです。大輪のものなどバラに負けない華やかな佇まいで、白、ピンク、赤の花色と、これらの色に絞りなどの模様が入ります。庭木はもちろん、街路樹や垣根にも用いられることから、私たちにとってとても身近な花木のひとつです。ほかの伝統園芸植物と同様、江戸時代に大流行があり、たくさんの園芸品種が誕生したといわれています。また、現在はほとんど使われていませんが、古くは木材や採油植物としても利用されていました。

 

 このように昔から園芸的に愛されてきた花木であることから、品種数も多く、ツバキとサザンカの両方を取り入れれば秋からバラが咲き始める晩春までの間、リレーのように庭やベランダを彩ってくれます。巨大輪から小輪まであり、その多様さと華やかさはバラにも負けません。
 また、ツバキやサザンカは明るい日陰なら成長に影響しないので、日なたはバラやそのほかの植物に譲り、日当たり具合はイマイチだけれども、もう少し花を置きたい、なんていう場所には恰好の植物といえるでしょう。

 

◆ 小さくつくるなら剪定がポイント

 庭木や垣根で見られることから、ツバキやサザンカは地植えするものと思われる方も多くいらっしゃいますが、コンテナ植えでも十分に育てられます。古い住宅密集地の玄関先などには、*トロ箱に植えられたツバキやサザンカを見かけることも少なくなく、よく育つものだなぁと感心して拝見することがあります。つまり、バラと同じぐらいのサイズのコンテナなら、十分に育てられます。

 

 ツバキやサザンカをコンテナ植えでコンパクトに育てるには、剪定が重要で、花が終わった4〜5月ごろを目安に作業します。そう、バラの季節がやってきたと思ったら、ツバキ、サザンカの剪定時期。庭を彩る華やかな主役は交代の時期と考えましょう。
 太い枝はあまりいじらないようにして、姿を整えることをイメージして剪定します。ポイントは、葉をできるだけ残すようにすること。なお、ツバキ、サザンカは常緑樹なので、葉を大切にしないと樹勢が悪くなってしまいます。

 

 ツバキ、サザンカの花芽は、剪定後、初夏から夏にかけて伸びた新しい枝の先や腋につきます。夏ごろ枝の伸びが止まり、さらに姿を整えたいときには、姿を乱す徒長枝や、混み合って風通しが悪くなりそうな部分だけ透くようにカットしましょう。深く切り過ぎてしまうと花芽を落とすことになるので控えめに作業するのがコツです。

 

 実はツバキ、サザンカにとって、この剪定はもうひとつ大切な役割をします。それは害虫のチェック。ツバキ、サザンカの大敵はチャドクガだと知られていますが、その産卵時期は冬から初夏にかけて。剪定時に葉裏までよくチェックし、卵塊を見つけたらその枝ごと切って処分しましょう。
 初夏になると卵が孵化し始めますから、その前に退治するのがポイントです。5月の大型連休が終わり、バラが最盛期に入ったら、ツバキ、サザンカに対してはチャドクガ被害拡大防止のための薬剤散布をするのがおすすめです。さらに梅雨明けごろにもう一回薬剤散布をしておけば、チャドクガの被害はほぼ防ぐことができます。

 

 ガーデニングショップに、ツバキやサザンカの開花株が並ぶ時期です。海外で育種された品種も少なくありません。古典的な植物という先入観にとらわれず、新たな出会いを求めて、お顔を見に店頭を訪ねてみましょう。そうそう、斑入り葉や変わった形の葉が観賞対象となる品種もありますよ!ぜひ探してみてください。

 

 *トロ箱 海産物を入れる箱のことで、現在は発泡スチロール製が主流。これをプランターに転用し、植物が栽培されることがある。見ばえはよくないが外気の影響を受けにくいため、実用性は高い。

PROFILE

 

ウチダトモコ [プロフィール]

園芸ライター、グリーンアドバイザー、江戸東京野菜コンシェルジュ。
園芸雑誌、ライフスタイル誌などの編集、ライターを経て、現在は主にウェブで提案および取材執筆活動中。

 
 

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花と緑のメールマガジン vol.81はここまで!

次回の配信もお楽しみに!

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発行日:2019年2月8日
発行元:住友化学園芸株式会社ホームページ事務局

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