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フェンスの仕立て方

バラ栽培家後藤みどりさん監修のフェンスの仕立て方のページです。フェンス仕立ては手軽につるバラを仕立てる方法のひとつです。フェンス仕立ての方法や、フェンス仕立てにおすすめのつるバラの品種の説明をします。また、仕立てたバラの管理の方法とバラの管理に役立つ住友化学園芸の商品についても併せてご紹介しています。

監修 バラ栽培家 後藤みどり

プロフィール

フェンスからこぼれるように咲くバラの、花色のグラデーションまで楽しめるフェンス仕立ては、もっとも手軽につるバラを仕立てる方法のひとつです。つるバラならではの自由さを利用した演出で、こだわりのフェンス仕立てを楽しみませんか。 フェンスは、家の敷地を囲むものを使うのが一般的。日当たりのよい箇所を選ぶことが大切ですが、北向きでも開けた場所なら明るさがあるので大丈夫です。また、ベランダやウッドデッキの手すりも利用できます。 庭がなかったり、フェンス構造ではないベランダの場合は、プランターや鉢植えのバラにトレリスを用いれば、フェンス仕立てを楽しめます。このように工夫次第でアイテムを導入してアレンジすれば、いろいろな楽しみ方が可能です。


フェンス仕立てのプロセス

1. これからフェンスを設置するなら、フェンスの目の間に自分のこぶしが入るぐらいの大きさのものがおすすめです。目の間につるがくぐり入り込んでしまうと、管理がたいへんです。
また、多くのつるバラの1本のつるは2〜3m以上伸びるので、フェンスの幅や位置を考慮しましょう。

2. バラの植え場所は、日なたや開けた明るい場所を選びます。

3. つるをできるだけ大きく伸ばしたいなら、植え場所の土は量にして30ℓ以上を柔らかくするようよく耕します。

4.「オベリスクの仕立て」の植えつけ方同様に、つるバラの苗を植えつけます。まず、つるをできるだけ広げ、真上に向けて伸ばします。植えつけ時には、つるを横に寝かせません。

5. 主幹となるつるが育って充実するまでは、株元から伸びるつるはたくさん出さずよいつる2〜3本を決めて、フェンスを覆うようにひたすら伸ばすよう育てます。

6. フェンスの高さ、幅ともにほぼつるで覆えるようになったら、株元からのつるを出すようにしてやると、花が咲いたときの密度が高まります。 なお、早く花でいっぱいのフェンスにしたいときは、市販の3年生ロング苗、あるいは長尺苗を入手して植えるとよいでしょう。

【1年目の冬】

伸ばしていたつるを横に倒すようにして、フェンスに結び留めて誘引する。フェンスの面に空いた場所がないように、均等につるを配るのが理想的。

フェンスの上部につるを結ぶと、フェンスから飛び出して花が咲くので、必ずフェンスの内側に収まるように誘引するのがポイント(1)。

フェンスの面が空いていても誘引するつるがないこともある。今後出てくるつるを大切に伸ばしていくようにする(2)。

フェンスの下部にも花を咲かせたいときは、下部の下方のつるを横方向に伸ばすようにする(3)。

◎フェンス仕立てにおすすめの品種

●小輪系
安曇野、アンジェラ、キューランブラー、ウェディングデイ

●中輪系
アメリカンピラー、アルベルティーン、ザ・ジェネラス・ガーデナー、サマースノーつる

●大輪系
クラウン・プリンセス・マルガリータ、コテージローズ 、ゼフィリーヌドルーアン、ルージュ・ピエール・ドゥ・ロンサール

フェンスに仕立てたバラの管理

●フェンスに仕立てた一番花が咲き終わったら

まず花がらを切ります。このとき葉もつけて20cmくらい切ってください。
返り咲きのつるバラは、この後切ったところからところどころ蕾をつけます。
一季咲きのバラは来年の花を付けるバラの枝が伸びてきます。

●栄養が必要なので肥料を与えましょう。

花後、株元に肥料を施します。5月の満開後、夏の剪定時、早春に各1回ずつ粒状肥料「マイローズ ばらの肥料」を1株当たり200g、株元にばらまきます。
マイローズばらの肥料 700g・1.6kg

●梅雨に入る6月は、病気が発生しやすいので消毒をしましょう。

とくに庭の外周にあるフェンスは往来者の目に留まりやすいので、きちんとした手入れをしたいもの。

この時期、最も多い病気は「うどんこ病」 と「黒星病」です。発生前、発生初期に、殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、「ベニカⅩスプレー」、「ベニカグリーンVスプレー」、「ベニカXファインエアゾール」、殺菌剤「ベンレート水和剤」「STサプロール乳剤」、または「STダコニール1000」、「ベンレート水和剤」などをローテーション散布しましょう。
新芽や蕾に「アブラムシ」がつくことがあります。発見したら殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、「ベニカⅩスプレー」、「ベニカグリーンVスプレー」、「ベニカXファインエアゾール」、殺虫剤「オルトランDX粒剤」、「ベニカR乳剤」を散布します。「ベニカⅩファインスプレー」、「オルトランDX粒剤」は浸透移行性なので、散布すると害虫を抑える効果が持続します。
また、「チュウレンジハバチ」などもよく目にするようになります。殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、「ベニカⅩスプレー」、「ベニカグリーンVスプレー」、「ベニカXファインエアゾール」、「ベニカR乳剤」を散布します。
夜間に活動し、バラの葉を食害する「ヨトウムシ」には、殺虫剤「GFオルトラン水和剤」、「GFオルトラン粒剤」を散布します。浸透移行性なので効果が持続し、見つけにくい「ヨトウムシ」の退治にも役立ちます。
新芽、蕾に寄生し、食害する「クロケシツブチョッキリ」(「ゾウムシ」)には、殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、殺虫剤「ベニカR乳剤」を散布しましょう。
夏は、高温で乾燥しやすく、「ハダニ」が猛威をふるい始めます。発生初期に殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、「ベニカグリーンVスプレー」、「ハダニ」類専門殺虫剤「ダニ太郎」、「バロックフロアブル」、天然のヤシ油を使用した殺虫殺菌剤「アーリーセーフ」を散布します。

●夏のお手入れ

水切れさせるとつるが伸びなくなります。高温で乾燥する夏は、庭植えのつるバラにも水やりを行ないましょう。また、上部からしか枝が出なく、フェンスの下方が空いていることがあります。そんな場合はつる先を切って株元にも日が当たるようにすると、フェンス下部に誘引できるつるが出やすくなります。

バラ栽培家後藤みどりさん監修のフェンスの仕立て方についてのページです。
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