病害虫ナビカタツムリ
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被害症状
植物体のやわらかい部分、花弁、新芽や若い葉を好んで食害します。食害された部分は穴が開くため、せっかく咲いた花がだいなしになり、年1回しか咲かない洋らんなどでは特に被害は甚大です。幼苗期の被害は著しく、苗そのものが食べられたり生育が止まったりします。また、イチゴは地際に実るため、穴を掘ったように食べられます。また、新芽部分が軽く食害された場合、葉が生育するとともに葉に穴が開いてくることがあります。
生態
ナメクジ類は雌雄同体のため、一匹では産卵できませんが二匹いると両方とも産卵します。卵は土中や鉢底などにまとめて産み付けられ、半透明で2~3mm前後の円形や楕円形をしています。カタツムリは殻を持っているため比較的乾燥に強いですが、ナメクジは弱く、昼間は鉢底など湿っぽい場所に隠れています。隠れている状態は丸くて太くなっていて、活動する時は細長くなるため別種のように見えます。暗くなってから活動しますが、半径数mの範囲内で活動し、朝になると元の鉢底などに戻ってきます。細長くなった時に頭部が入れる大きさの割れ目や穴があればどこにでも入っていきます。 這った跡にナメクジ特有の粘液が残り、乾燥すると光って見えるため、加害場所にいなくても他の害虫の被害と区別できます。この粘液は水がかかると溶けて無くなります。
防除方法
ナメクジ類は昼間、鉢底やブロックの下などに隠れているのでそれらを見つけ、また、卵塊があればなるべく取り除きます。夜行性なので夜間、植物を食害していないか観察し、見つけしだい箸などでつまんで取り除きましょう。薬剤ではナメナイトやナメ退治ベイトなどの誘殺剤を(特に活動が盛んになる雨上がりの夕方などに)植物のまわりにパラパラとまいておくと効果的です。
まめ知識
その1:ビールはナメクジをよく誘引しますが、殺虫効果は無いので飲み逃げされる場合があります。ビールだけでなく、中にナメトックスなどのナメクジの薬剤を入れると効果的です(ペレットタイプでは20~30粒程度)。塩をまけば退治できるともいいます。確かにナメクジに塩をかけると小さくなっていきます。これは体内の水分が浸透圧の関係で出ていくからです。塩をかけるとナメクジは必死で逃げ、水分のある場所までたどりつくと元通りに復活してしまいます。
その2:【キセルガイ】:カタツムリ(マイマイ)と混同しがちですが、殻が高さ数mmの円錐形をした種類がいます。キセルガイと呼ばれカタツムリの親戚筋にあたり、サツキの盆栽などでよく見かけます。退治する場合は「ナメトックススプレー」などが効果的です。
その3:【天敵】:ナメクジにも天敵がいます。ナメクジの生息場所にいる頭部が半円形のクネクネとした細長い虫がそうです。ナメクジ以上に気味悪い感じをあたえますが、「コウガイヒル」と言い、ナメクジを捕食します。
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