病害虫ナビカミキリムシ(幼虫)
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通称「テッポウムシ」とも呼ばれ、枝や幹の中を食害するため樹勢が著しく衰え、枝が枯れたり、樹そのものが枯れたりします。また、枯れない場合でも強風時に折れて思わぬ被害を受けることもあります。侵入口からはオガクズ状の虫糞が出ます。
多くの種類がおり、年1回または2年に1回の発生です。成虫は幹などに傷を付けて産卵し、ふ化した幼虫は1~2年間にわたって木質部を食害しながら成長します。甲虫類で樹木類の木質部を加害する種類はカミキリムシ以外にキクイムシもいます。被害症状も似ていて、虫糞もオガクズ状です。幹からヤニが出ていることがありますが、これらの害虫が侵入してもヤニが出ます(甲虫類以外にも鱗翅目の「コウモリガ、コスカシバ」なども木質部を食害します)。
庭の中でカミキリムシの成虫を見かけたら、数ヶ所に産卵されている可能性があります。その後しばらくの間は糞の有無を注意して観察します。例外もありますが、成虫は樹勢の衰えた幹に産卵する傾向があるので、肥培管理に気を付けて樹勢を強くすることが予防になります。万一幹に穴を開けて侵入しても、樹勢が強いとヤニなどで甲虫類の幼虫は生育できません。また、枯れ枝を放置せず、樹皮の荒れている枝などは剪定時に優先的に取り除きます。薬剤では「家庭園芸用スミチオン乳剤」などを定期的に散布してカミキリムシが卵を産みつけないよう予防します。食害された場合、糞の出ている所が侵入口なので糞を取り除き、針金などでつついて、中の幼虫をほじくり出すなどの方法もあるようですが、食害されると薬剤での防除は難しくなります。
カミキリムシは樹木だけでなく草花を加害する種類もいます。キクでは5~6月頃に伸びた茎の先端が萎れて垂れ下がるのはキクスイカミキリの被害です。成虫の体長は7~8mm前後の小さいカミキリムシで、茎内で成虫になりそのまま越冬します。垂れ下がった茎は切り取って処分します。
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