雑草には様々な分類があり、その分類ごとに除草剤の効果の有無が異なります。除草剤を効果的に選択し、使用する為に、雑草の分類についてご案内します。分類ごとの代表的な雑草もご紹介しています。
一年生雑草・多年生雑草とは
除草剤には、一年生雑草と多年生雑草の、両方に効果がある薬剤と、一方には効果が無い(一年生にのみ効き、多年生には効かない)薬剤があります。したがって、除草剤を効果的に選択・使用する上で、雑草の一年生・多年生の分類は非常に大切です。
一年生雑草
種子から発生して、花が咲き、種子を作って、1年以内に枯れる雑草のことです。
一年生雑草 一年間の流れ
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発生は種子から
土に落ちた種子から発生して生育を始めます。 -
花が咲き、種子を作る
発生してから冬までに花が咲いて種子を作るタイプと、冬を経験した後に花が咲いて種子を作るタイプ(越年草)があります。 -
1年以内に枯れてしまう
雑草が種子を作った後は枯れます。発生から枯れるまでの期間がおおよそ1年以内の雑草です。
多年生雑草
種子で発生後、地上部は一旦枯れますが地下部が生き残り、翌年再生する宿根性の雑草です。多くの多年生雑草は種子で繁殖し、根づいて宿根草となりますが、なかには地下茎が伸びて繁殖するものもあります。
多年生雑草 一年間の流れ
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発生は種子から
多くは一年生雑草同様に種子から発生し、多くは時期がくれば茎葉は枯れますが根や地下茎が生き残ります。 -
地上部が枯れても根は元気
翌年時期になると生き残った根や地下茎から芽が出てきて生育するということを毎年繰り返します。 -
根から広がる種類も
中には地下茎を伸ばし、他の植物を押しのけてどんどん生育範囲を広げていく種類もあります。
代表的な多年生雑草
イネ科雑草・広葉雑草とは
除草剤には、イネ科雑草と広葉雑草の、一方には効果があり一方には効果が無い(イネ科にのみ効く、または広葉にのみ効く)という薬剤もあります。したがって、除草剤を効果的に選択・使用する上で、雑草のイネ科・広葉の分類は非常に大切です。
イネ科雑草

稲のように細長い葉を持った雑草で、植物分類上のイネ科に属します。葉脈が平行です。
広葉雑草

イネ科雑草以外で、クローバー、タンポポ、チドメグサなどに代表される、葉の形が広い雑草です。葉脈が網状です。