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栽培管理|ナツツバキの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

ナツツバキの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

ナツツバキ写真

 ナツツバキの仲間は、アジアと北アメリカに8種が分布し、日本にはナツツバキ、ヒメシャラ、ヒコサンヒメシャラの3種が自生します。野生種は、いずれも初夏に白い花を咲かせますが、珍しいものとしては、雄ずいが青い北アメリカ原産種、マラコデンドロン(Stewartia malacodendron)や中国原産で常緑性のプテロペティオラータ(S. ptero-petiolata)などがあります。

管理

水やり

 夏の高温期の乾燥に弱く、株が衰弱することがあるので、土が乾燥したら、朝または夕方に十分に水やりします。乾燥を防ぐために、夏は腐葉土などで株元をマルチングするのも効果的です。そのほかの時期には、基本的に水やりの必要はありません。

肥料

 ほとんど必要ありませんが、2月に寒肥として緩効性化成肥料の粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g、株の周りの土の上にばらまいて施すと新梢の生育がよくなります。

剪定

 ナツツバキは、ほうき立ちになる美しい自然樹形を楽しむ樹種です。また、剪定を嫌うので、重なった枝や枯れ枝を切り除く程度にします。適期は、落葉する11~2月で、枝振りを確認しながら枝を切っていきます。太い枝を切ると枯れ込むことがあるので、切り口に必ず殺菌剤「トップジンMペースト」を塗って、傷口の癒合を促します。また、生育期に幹の途中から徒長枝が出ることがあるので、見つけしだい、切り除きます。この時にも、必ず「トップジンMペースト」を塗りましょう。

ふやし方

 春から伸びた新しい枝を使って、6~7月にさし木でふやすことができますが、発根しにくいため、発根促進剤を使用します。方法は「サクラを参考にしてください」。切った枝を30分ほど水揚げし、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶしてから、赤玉土小粒や市販のさし木用土に、葉が触れる程度の間隔でさします。

 このほかに、タネでもふやすことができるので、方法を紹介します。

1.秋にできた果実(さく果)からタネを取り出す。

2.平鉢に赤玉土小粒など肥料分を含まない用土を入れてタネをまき、軽く覆土する。春にタネまきしてもよいが、この場合は、採種後、室内で新聞紙などの上で2~3日乾燥させ、ビニール袋など密閉できる袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で春まで保管する。

3.充分に水やりして、戸外に置く。用土が乾きすぎないように管理する。

4.翌春に発芽しないタネもあるので、2年目の春まで処分せずにおく。

5.本葉が4枚ほどの大きさに育ったら、1株ずつ鉢に植え替える。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

ナツツバキの育て方のページです。
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