1.園芸作業をはじめる前に
1-1.植物の基本
地球上に生存する植物は、数十万種あるといわれています。それらは、さまざまな特徴からいろいろなグループに分類されています。花卉(観賞植物)、果樹、蔬(そ)菜(野菜)など、人間が栽培する植物を園芸植物といいますが、これらは植物の習性や生育サイクル、用途別などに分ける園芸的な分類をしています。花や葉、果実などを観賞する目的で栽培する花卉の場合は、生存期間の長さと栽培の共通性から「1・2年草」と「多年草・樹木」に大別されるほか、多肉植物、観葉植物、ラン類など品種による分類もあります。または、草か木かで分けることもあります。草か木を明確に区別することは難しいのですが、一般的に、植物の中で茎が木質化せず、軟らかい草質の茎をもつものを草(草本=そうほん植物)と呼び、硬く木化した茎が1年以上生育を続けて太くなるものを木(木本=もくほん植物)と呼んでいます。