暮らしの中で園芸を楽しむ園芸の基本
まずは知りたい園芸知識
揃えておきたい園芸用具についての基礎知識をご紹介します。このページでは土づくりと植えつけに必要な道具をご紹介します。
2.揃えておきたい園芸用具
園芸店やホームセンターには多数のガーデンツールが並んでいて、どれをどう使えばよいか迷うほどです。使い勝手の良いものを選べば、作業もはかどるでしょう。
購入するときは、実際に持ったり、握ったりして手になじむものを選びましょう。
2-1.土づくりと植えつける道具
土は植物の住まいともいえる場所。元気に育つかどうかは土次第です。掘る、砕く、耕す、混ぜるなどの土づくりはガーデニングの第一歩。土づくりに使うツールも、用途に応じてそれぞれ専用のものがあります。土づくりの後は、植え穴づくりという作業もあります。ここでは、土づくりと植えつけに必要な道具を、コンテナと菜園用に分けて紹介します。
花壇やコンテナ用の道具
■移植ゴテ
移植ゴテは、取っ手の先にコテがついたもので、家庭園芸に欠かせない道具の一つ。培養土を混ぜたり、苗の植えつけや植え替えなどに使うが、小さな面積なら耕す作業から植え付け作業まで行えるので、しっかりしたつくりで、取っ手の太さが手になじみ、握りやすいものを選ぶとよい。
コテの幅が広いタイプと狭いタイプがあり、前者は土を運ぶ時や耕された軟らかい土を扱うときに、後者は硬い土を掘り崩したりするときに便利。根鉢の大きさに合わせられるよう、2種類とも備えておくとよい。
移植ゴテは、用途により角度の違うものを使い分けると便利。柄の部分が反り返って、コテの部分との角度があるものは、苗などの掘り上げや植え穴を掘ったりするときに使い、柄の部分が真っ直ぐで角度のない移植ゴテは、硬い土に突き刺して土を掘り起こしたりして耕す作業に向く。
・移植ゴテの使い方
硬い土を耕すときは、取っ手を逆手に持って、突き崩すように掘り下げる。
■土入れ
コンテナの植え付けや植え替えのとき、苗の周囲に用土を入れるのに使う。ステンレス製やプラスチック製のものがあり、大、中、小の3タイプがセットになって、土の量によって使い分けができる。
■ふるい
土をふるい分ける用具。土の粒をそろえたり、ごみを取り除くのに使う。一般に粗目、中目、細目の3種類の網がある。網の交換ができるものが便利。
■プラ舟・園芸用シート
ベランダやテラスなどで土を入れたり、混ぜたりするときに便利。ベランダを汚さないように敷いて使う園芸用シートは、四隅が留められるものがよい。直径35~40㎝の鉢の受け皿を使ってもよい。
■バケツ
用土を混ぜるときのほか、鉢ごと水につけるときなどにも使う。10?くらいのものが使いやすい。
菜園の土づくり道具
■ショベル、スコップ
花壇や菜園などをつくるときは、まず土を掘り上げ、耕す必要がある。また、庭木や花木の植え付け、移植作業にも欠かせない道具。
ショベルは剣スコともいい、土を掘り起こしたり、穴を掘ったりするときに使う。スコップは、土をすくって運ぶ専用の道具。用土を混ぜたり、大型のコンテナに土を入れるのに便利だが、ショベルでも代用できるので、家庭園芸ではショベルが1本あれば事足りる。
・ショベル(剣スコ)
園芸用のものは小型で軽量化されている。厚手で足かけがあり、ショベルの先が尖っていて刃がついているものが使いやすい。
【ショベルの使い方】
① 硬い土を掘り起こすときは、ショベルの上端に片足をかけ、体重をかけてショベルを土中に垂直に突き入れる。
② ショベルのグリップを右手で持ち、後ろに倒すように土を起こして掘り起こす。
・園芸用スコップ
土をすくって混ぜる道具。大型コンテナ用の配合用土づくりなどに適している。
・クワ
縦長の長方形の平グワが代表的で、畑を耕したり、畝をつくるときに使う。ほかに、未耕地や粘質の土を掘り起こすのに便利な刃(歯)が3~4本ついた備中グワ(万能グワ)もある。
・レーキ
耕した土をならしたり、土の塊を砕いたり、落ち葉や除草した草を集めたりするときに使う。
道具の手入れ
道具を長持ちさせるためにも、使用後の手入れは欠かせません。使い終わったらその日のうちに土を落として手入れしておくと、次に使用するときもスムーズに作業ができます。
① 水を流しながら、ブラシで泥をこすり落とす。
② さびの原因になるので、水気はよくふき取る。
③ さらにさび止め剤やマシン油を塗って保管する。