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【バラ栽培】暑い夏を乗り切るには~8月のバラのお手入れポイント~

梅雨が明け、厳しい暑さが続く8月。この暑さは、植物にとっても体力を奪うもので、バラも例外ではありません。
バラを夏バテさせないためにも、暑さ対策は欠かせないもの。

8月の暑さを乗り切るために、やっておきたいお手入れについて、分かりやすくご紹介します。

また、この時期にあわせてやっておきたい、病害虫対策についても解説。ぜひ最後までチェックしてくださいね。

●暑さ対策で夏を乗り切る!

8月は1年の中でもかなり暑い時期。
この時期は土の温度も上がりやすいので、特に注意が必要です。

土の温度上昇に伴って、株の生育が悪くなったり、根が傷んでしまったりなど、バラにとっても大きなダメージを与える恐れがあります。

土の温度が上がりすぎないような対策が、夏を乗り切るための重要なポイントです。
特にベランダガーデンは、高温になりがちなので要注意です。


鉢植えの場合

おすすめの対策は、ひと回り大きな鉢にすっぽり入れる「二重鉢」。

大きな鉢に入れることで、バラの鉢に直射日光が当たらなくなり、鉢の中の温度上昇を防ぎます。

もし、バラを植えているのが大きな鉢で、「動かすのが大変」な場合は、鉢にアルミホイルや、梱包用の気泡緩衝材などを巻き付ける方法でもOK。鉢を覆い隠すだけでも、断熱効果が期待できます。

また、ベランダやコンクリートの上に、直接鉢を置かないようにする、というのも有効です。
レンガやブロックで鉢を底上げし、床面にたまった熱気が鉢をあたためないように対処しましょう。


地植えの場合

バラの周りに打ち水をしたり、遮光ネットや株元のマルチングで暑さ対策をしましょう。

●たっぷりの水で水不足を防ぐ

気温が高く、日差しが強い8月は、土の水分も失われやすい時期。
水切れを防ぎ、土の熱をクールダウンさせるため、たっぷりと水やりをしましょう。

水やりは、下記のようにバラのある環境に応じて、頻度を調整してください。

● 最低気温が25℃以上、炎天下の日なたの場合は1日2回。

● 最低気温は25℃以上だが、風通しが良く、直射日光が当たるのは3時間程度、という場所であれば1日1回。

● 最高気温が30℃程度、風通しが良く、直射日光が当たるのは3時間程度、という場所であれば2日に1回。

● 最高気温が30℃以下で湿度が高く、直射日光が当たらない場所であれば3日に1回。

●水やりをするときは「暑い時間帯を避けること」

1日2回水やりをする際は「早朝と夕方」、1日1回水やりをする際は、「早朝」が望ましいです。これらの時間帯であれば、暑い時間を避けることができます。

鉢植えの場合は、鉢の内部にたまっている生ぬるい水が押し出されるほどたっぷりの水を与えるようにしましょう。
水やりの際に、活力剤を与えるのもおすすめです。

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●株を休ませるために蕾の摘み取りも

バラは暑い夏の時期にも蕾をつけることがありますが、蕾をつけて開花する際に多くのエネルギーを消費します。

そのせいもあってか、真夏に咲くバラはあまり良い花ではないことも。

株を休ませるためにも、蕾のうちに摘み取ってしまいましょう。

●四季咲きタイプは秋の開花前に夏剪定を

秋に開花する四季咲きのバラは、8月下旬から剪定して秋の開花に備えましょう。
この夏剪定では、「老化した枝」と「弱く小さい枝」を取り除きます。

老化した枝

暗い緑色または茶色をした枝。
色を目印に、切り詰めていきましょう。

弱く小さい枝

根元から手で取り除いていきます。

病害虫の被害などで株が弱り、葉の数が減っている場合は、夏剪定によってさらにダメージを与えてしまうことになるので、株の状態を見て剪定するかどうかを決めてください。

●夏剪定と併せて追肥を

株の体力を補い、花つきが良くなります。

地植えのバラには、化学肥料または完熟させた有機肥料を株間にばらまいてすき込みましょう。
鉢植えのバラには、遅効性肥料を施肥するようにしましょう。

肥料が多いと根が傷むので、適量を守って施肥してください。

●病害虫予防もしっかりと!

8月に注意したいのが「黒星病」や「ハダニ」、「コガネムシ」の発生です。

黒星病

糸状菌によって伝染する病気で、黒っぽい斑点が葉に広がり、悪化すると葉が黄色く変色して落葉する病気です。

バラが「黒星病」にかかると、葉が落葉するだけでなく、枝にシミができて株が弱ることも。
症状が出現したら、変色した葉を取り除き、薬剤を散布しましょう。

ハダニ

ハダニが葉裏について吸汁すると、そこが白い斑点状になるのが特徴。
光合成ができなくなるため、株を弱らせる原因となります。

ハダニ」は水を嫌うので、発生したら葉裏に散水すると被害を抑えることができます。

「コガネムシ」

雨が少なく気温が高い時期に発生する害虫です。
その成虫はバラの葉や花を食害し、幼虫は根を食べてしまいます。

「コガネムシ」の幼虫が土の中でバラの根を食い切ってしまうと、バラは根から養分を吸収できなくなり、枯死してしまうケースも少なくありません。

バラが急にしおれたり、元気がなくなった場合、「コガネムシ」の幼虫が原因かもしれないので、殺虫剤で早めに対策してください。

「コガネムシ」の成虫がバラの枝や葉にいるのを見つけたら、バラを少し揺らして「コガネムシ」をバラから落とし、すぐに捕獲して処分してください。
専用薬剤を活用して徹底的に駆除すると安心です。

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成虫を駆除すれば、次シーズンのコガネムシの繁殖が抑えられ、幼虫の被害も減らせます。
見付けたらすぐに対策を行いましょう。

●適切なお手入れで夏を乗り切る

暑さの厳しい8月は、バラにとっても過ごしにくい時期ですが、この時期を乗り越えれば、秋には待望の美しいバラの花を楽しむことができます。

暑さや病害虫のダメージからバラをどう守るかは、ロザリアンの腕の見せ所。

本記事で紹介した内容を参考に、適切なお手入れで過酷な夏を乗り切ってください。

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