収穫の季節というイメージのある秋は、ハーブをタネから育てるのに適した時期です。
酷暑が落ち着き涼しくなる気候は、多くのハーブが育つのに理想的な環境でもあります。
本記事では、ハーブをタネから育てるコツとこの時期に適した料理をワンランクアップさせる、個性的な3種のハーブについて、詳しくご紹介します。
秋にハーブを植えることには、以下のようなメリットがあります。
夏の暑さが和らぎ、気温が安定してくる秋はハーブの成長にとって理想的な季節です。
昼夜の温度差が大きくないことから、ハーブの発芽がスムーズに進みます。
秋になると気温が下がるとともに病害虫の活動が減少します。これにより、ハーブの育成が初期段階で妨げられることなく健康な苗に育ちます。
秋は雨が多いため、適度な湿度が保たれます。そのため、夏に比べて水やりの頻度を減らすことができます。
秋にハーブをタネから育てる際、霜が降りる6~8週間前が理想的です。地域によって異なりますが、だいたい9~10月中旬が適期となります。
タネまきする時のコツを見ていきましょう。
ハーブは水はけの良い土壌を好みます。水はけが悪い場合は、腐葉土などをまぜて排水性の改善をしてください。
また、多くのハーブは中性〜弱酸性の土壌を好みます。必要に応じて石灰等を混ぜてpHの調整をしてください。
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ハーブは、一般的にタネの大きさの2~3倍の深さに植えます。深すぎると発芽しにくくなるので気をつけましょう。タネをまいたら、薄く土を被せてタネと土を密着させましょう。
秋は湿度が高い時期ですが、発芽するまでは特に土壌が湿った状態を保つのが大切です。タネを植えた後は、霧吹きなどを使って優しく水を与えてください。
発芽後は、土の表面が乾いたら水やりを。過湿には注意してください。
タネをまいてから1~2週間ほど経つと、芽が出てきます。隣の芽の葉が重なってきたら、間引きしていきます。間引きで取り除くのは、成長が遅い芽や葉の形がいびつな芽。
込み合った芽を抜くことで、風通しと日当たりを確保し、成長を促すことができます。
秋に植えたいハーブとして
などがあります。
それぞれの特徴について、詳しくご紹介します。
タネまき適期:9月〜10月、または4月〜6月上旬。
エスニック料理に欠かせないコリアンダー。
前日にタネを軽くつぶして、一数時間から晩水につけておくと発芽率がよくなります。
直根性で移植を嫌うので、育てたい場所に直まきして間引きしながら育てましょう。
※コリアンダーの育て方はこちら
タネまき適期:9月中旬〜10月、または3月中旬〜5月。
「スターフラワー」の別名そのままに、青い星形の花が愛らしいボリジ。
ボリジのタネは米粒大と大きく、発芽率も良いので、直まきで育てることができます。
植えるときのポイントは、タネをまく間隔。
品種にもよりますが、大型のものは成長すると草丈100㎝、横幅50㎝にも育つので、間を40〜50㎝あけてまきましょう。
タネまき適期:9月、または4月~5月。
クレソンは水辺に自生する多年草の植物。川砂と培養土をブレンドしたものか、培養土を入れたプランターにタネまきしましょう。タネがとても小さいので、発芽するまでは霧吹きでこまめに水やりしてください。ただし、水はけが悪いと根腐れしてしまう恐れが。
プランター栽培のほか、スポンジを使った水耕栽培も可能です。
水をしっかり吸わせたスポンジに十文字の切り込みを入れ、そこにタネをまきます。タネまきをしたら、日当たりがよく、気温が15℃以上の場所に置き、毎日水を取り替えながら管理しましょう。
タネまき適期:9月~10月、または4月~5月。
ローズマリーは、地中海沿岸地方が原産の常緑低木。魚や肉料理の風味付けやお茶、アロマやポプリなどさまざまな用途で活用されています。
発芽率が低く、タネから育てるのは難易度が高いといわれていますが、「低温湿潤処理」をすることで発芽率をあげて発芽までの時間を短縮することができるとされています。水を染み込ませたキッチンペーパーにタネを包み、冷蔵庫で1~2週間程度冷やしたのち、タネまきを。
ハーブ用の培養土またはピートモスと砂を混ぜたものの表面にタネをまき、薄く土を被せましょう。タネをまき終えたら、霧吹き等で水をしっかりと与えてください。発芽したら日光が当たる場所へ移動を。葉が4枚程生えてきたら、間引きしながら管理してください。
タネまき適期:9月~10月、または4月~6月。
独特の香りがあり、魚料理やピクルスに使われるディル。涼しい気候を好むことから、秋まきに適しています。丈夫で育てやすく、成長スピードが速いので比較的早く収穫できるのも魅力です。
【材料】
【作り方】
魚料理にかけたり、野菜スティックのディップなどに活用してください。
暑さが和らぐ秋は、多くのハーブをタネから育てるのに適した季節。この記事でご紹介したコツを参考に、ぜひハーブ栽培にチャレンジしてみてください。
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