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知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報秋植えジャガイモの育て方~ベランダ菜園でもたっぷり収穫するには?~

 家庭菜園でも人気のあるジャガイモ(ナス科)。 

「広い畑がないと育てられないのでは?」と思う方もいると思いますが、実はベランダ菜園でもたっぷり収穫できます。

本記事では、プランター菜園で育てるコツとおすすめの品種などについて、詳しくご紹介します。  

ジャガイモの植え付け適期と育て方

ジャガイモの植え付けに適切とされる時期は、春と秋。 

春植えは2月下旬〜4月中旬、秋植えは8月下旬~9月中旬が適期なので、秋植えはまさに今です! 

植え付けから90日程度で収穫できるので、今植えれば12月頃には自分で育てたジャガイモを収穫できますよ。  

プランター栽培で準備するもの

 ジャガイモをプランターで育てるために必要なものは、下記の5つ。 

  •  プランター
  •  タネイモ
  • 肥料
  • 支柱
  •  培養土 

ジャガイモは土の中で育つため、プランターは深さ30cm以上、直径40cm程度のものが必要です。 

タネイモは、スーパーや八百屋さんで販売されている「青果」のジャガイモや、自宅で栽培したジャガイモを使うこともできますが、発育不良が起こりがち。 

ホームセンターや園芸店でタネイモとして販売されているものを購入しましょう。 

皮にしわがあるものや芽が分散せずまとまって出ているものは植え付けに向きません。表皮に黒ずみや傷みがなく、複数のしっかりとした芽が出ているものを選びます。 

また、タネイモは植え付けのために準備が必要です。大きめのタネイモは、1個30~40gに切り分けて切り口をしっかり乾かしておきましょう。 

秋植えでは、丸ごと植えつけることができる1個30~40ℊの小さなタネイモが傷みにくく育てやすいです。 

小さなタネイモは、へそ(親株とつながっていた部分の跡)の近くをそぎ切ってから植えましょう。このひと手間が刺激になって、植え付け後に勢いのよい芽が期待できます。  

●ジャガイモの植え付け

 ジャガイモのプランター栽培に必要なものがそろったら、植え付けていきましょう。 

まず、プランターの底に鉢底石を敷き、野菜用培養土を10㎝ほど入れます。 
土を入れたら、タネイモの芽がよく出ている方を上になるようにして、20~25㎝の間隔で並べていきましょう。 

タネイモの上に約5cmくらい土をかぶせたら、植え付けが完了です。ジャガイモは土の中で育つ植物ですが、深く植えすぎると芽が出にくくなるのでご注意を。 

ジャガイモ(ばれいしょ)【鉢植え】の育て方はこちら  

●芽が出てきたら「芽かき」と「土寄せ」「追肥」を

 タネイモの植え付けからだいたい3週間くらいしたら、芽が伸びてきます。その際に必要なお手入れが「芽かき」です。

芽かきとは、不要な芽を抜き取ること。芽かきをしなくてもイモは生りますが、1つ1つが小さくなってしまいます。 

芽が数本伸びてきたら、勢いのあるものを2~3本残して残りは抜き取りましょう。抜き取るときは、抜く芽の茎の下の部分をしっかりとつまんで、ゆっくりと。 

芽かきをしたら、「土寄せ」と「追肥」をしていきます。 

ジャガイモは根ではなく地下茎に養分を蓄えたもの。地下茎に太陽光が当たると有害物質であるソラニンが増えるため、地下茎に太陽光が当たらないようしっかり土寄せをしてください。 

なお、同じタイミングで追肥をすることで、ジャガイモの成長を促して収穫量を増やすことができます。 

土寄せと追肥は、芽かきをしたとき、株が30cm程度に成長し花を咲かせる頃の2回行うと◎。 

また、ジャガイモの花が咲いたあとには実がつきますが、花や実は栄養分を必要とします。そのままにしておくと地下茎が大きく育つのを妨げる原因となってしまうため、花はなるべく摘み取ってしまうのが理想的です。  

●水のやりすぎには要注意

ジャガイモは過湿を嫌います。 
植え付けの際にたっぷりと水やりをしたら、芽が出るまで水やりをする必要はありません。 
芽が出た後は、表土が白っぽく乾いたとき、葉が萎れかけたときに水やりをしてください。  

●葉が黄色くなったら収穫時

 植え付けから約90日で収穫できる、と前述しましたが、地域や天候、品種によって収穫時期は多少ずれるもの。 

収穫の目安は、7~8割の葉が黄色くなって枯れ始めたとき。 
水分が多いと腐りやすいため、晴れの日が2~3日続いたあとに収穫すると良いでしょう。 

収穫したジャガイモは、軽く土を落として、風通しの良い日陰で乾かします。長時間日光に当たるとソラニンが増えてしまうのでご注意を。 

なお、収穫後すぐに食べない場合は、冷暗所で保存するようにしてください。  

春植え・秋植え別おすすめ品種

 ジャガイモは植える時期ごとに適した品種が異なります。 

春植え・秋植え別に、どのような品種が適しているのかご紹介します。 

春植えにおすすめの品種

● 男爵 

丸くごつごつした形が特徴の品種。ホクホクした食感で、コロッケやポテトサラダ、フライドポテトなどに利用されます。 

● メークイン 

つるりとした楕円形の品種。煮崩れしにくいため、カレーやシチュー、肉じゃがなどに最適です。 

● キタアカリ 

「男爵」を品種改良したもの。見た目は男爵に似ていますが、色や甘みが強く、栗いもとも呼ばれます。 

秋植えにおすすめの品種

● デジマ 

秋じゃがの代表格。表皮がなめらかで、球形~扁球形をしています。ホクホクした食感を楽しめます。 

● ニシユタカ 

皮がむきやすく、ねっとりした食感が人気です。煮崩れしにくいため、カレーやおでんに利用されます。  

収穫した秋じゃがを使ったおすすめレシピ

 秋じゃがを使ったレシピはいろいろありますが、ここでは鮭を使ったジャガバターをご紹介します。 

材料 

  • ジャガイモ 400~500g(中サイズで4~5個) 
  • 鮭     2切れ 

  • 塩     適量 

  • コショウ  適量 

  • 小麦粉   適量 

  • 有塩バター 50g 

  • マヨネーズ 適量 

  • パセリ   適量

  

作り方  

  1. ジャガイモの皮をむいて一口大に切ったあと、水にさらします。
  2. 鮭を一口大に切り、塩コショウを両面にふって10分程度おきます。
  3. 2の鮭に水気が出てきたらキッチンペーパーで拭き、小麦粉をまぶします。
  4. フライパンに油をひいて、中火で鮭を焼きます。焼き目が付いたら、お皿などに一度取り出しましょう。
  5. 水分を拭き取ったジャガイモを油をひいたフライパンに入れ、塩を一つまみ振りかけ、蓋をして蒸し焼きにしていきます。
  6. ジャガイモに火が通ったら、焼いた鮭と有塩バターを加えます。
  7. 器に盛りつけてパセリを振りかけ、マヨネーズを添えたら出来上がりです。

限られたスペースでもジャガイモ栽培は楽しめる

適切な準備と管理ができれば、プランターでも手軽に作ることができるジャガイモ。 

本記事でご紹介した育て方や品種を参考に、ぜひジャガイモ栽培を楽しんでください。 

秋植えジャガイモの育て方~ベランダ菜園でもたっぷり収穫するには?~園芸知っトク情報のページです。
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