知っておきたい園芸情報 - 園芸知っトク情報10月のバラ管理完全ガイド：つるバラとハイブリッド・ティーの秋のお手入れ方法

 バラが大好きなロザリアンの中には、フェンスやアーチにはつるバラを、花壇やベランダには四季咲き性のハイブリッド・ティーを植えているという方も多いのではないでしょうか？ 

秋の深まる10月は、冬への準備と来春の開花に向けた大事な時期。 

本記事では、それぞれのバラの特性に応じた栽培ポイントをご紹介します。  

●剪定

 《つるバラ》 

つるバラといえば、冬に本格的な剪定をするのが一般的ですが、この時期にも軽く剪定しておくことがポイントです。 

交差している枝や内側に向かって伸びている枝、古い枝や病害虫に侵された枝を剪定することで、風通しをよくし、日光がまんべんなく当たるようになります。 

《ハイブリッド・ティー》 

ハイブリッド・ティーも冬に強剪定をするのが一般的。10月の剪定では、花が咲き終わった後の細い枝や弱い枝を取り除き、まだ残っている花を摘み取っておくと病害虫の発生を防げます。  

●病害虫の対策

 気温が下がりだす秋は、病害虫の発生も比較的少ない季節ですが、油断は禁物です。 

アブラムシやハダニ、黒星病やうどんこ病が発生していないかどうかチェックして、見つけたら早めの対応を。 

殺菌剤や殺虫剤を散布して予防するのも効果的。ただし、使用頻度や使用する薬剤の濃度には注意が必要です。 

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バラ専用製品ブランド「マイローズ」シリーズ  

幅広い植物に使える殺虫殺菌剤「ベニカXファインスプレー」 

ばらに発生する様々な害虫を速効退治「ベニカR乳剤」 

治療効果を兼ね備えた殺菌剤「ＳＴサプロール乳剤」 

また、落ち葉や古い花など、病気の温床となるものをこまめに取り除くことも大切です。  

●肥料

 バラは肥料食いといわれることから、多くの肥料を与えた方がいい、と思う方もいるかもしれません。 

しかし肥料を与えすぎると、今度は枯れてしまったり病気になってしまったりする恐れも。バラの種類に応じて、適切な時期に適量の肥料を与えることが望ましいです。 

《つるバラ》 

この時期のつるバラには、施肥は要りません。ただし、茎がよく伸びたり、葉が増えたりした株には、規定量の液体肥料を1回施しましょう。 

《ハイブリッド・ティー》 

開花が終わったら、お礼肥を。鉢植えには液肥、地植えには株から30cmほど離れた樹冠の下に適量の粒状肥料を与えると良いでしょう。施肥後に水やりをすることで、肥料を根に行き渡らせることができます。 

※鉢植えのハイブリッド・ティーのお礼肥には「マイローズばらの液体肥料」  
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●水やり

 10月になると、気温が下がり始めて土壌が乾燥しにくくなります。とはいえ、バラに適度な水分を与えることは変わらず重要です。 

《つるバラ》 

鉢植えは、表土が乾いたタイミングで鉢底穴から水が滴るまでたっぷりと水やりを。水切れになると、落葉や枝枯れをおこして株を傷めてしまうので気をつけましょう。 

地植えの場合は、1～2週間に一度水やりを。ただし、雨が降っている際は水やりは不要です。 

《ハイブリッド・ティー》 

こちらは鉢植え・地植えともに、表土が乾いたら水やりを。過湿にならないよう、そして、葉に水がかからないよう根元に直接水を与えてください。  

●鉢植えの置き場所

 暑さが和らいできたら、鉢植えのつるバラやハイブリッド・ティーは「秋バージョン」の置き場所へ。 

《つるバラ》 

涼しくなってきたら、日当たりと風通しの良い場所へ移動させましょう。また、垂れた枝は上向きに伸びるよう誘引してください。 

《ハイブリッド・ティー》 

秋になるとだんだん日照時間が短くなるので、マルチングや日よけを取り外して、株によく日が当たるようにしましょう。また、暑さ対策で二重鉢にしていたものは一重に戻し、寄せて置いていた鉢同士も間隔をあけて置き直してください。  

●その他のポイント

 《つるバラ》 

新しく伸びた枝を、フェンスや支柱に沿って誘引しましょう。枝と枝の間隔を15～20cm程度あけて風通しを良くすることで、病気の予防効果も得られます。 

誘引するときは、バラ専用の誘引テープや柔らかい紐を使用して、枝を傷つけないようご注意を。誘引することで来春、より美しい姿を楽しめます。 

《ハイブリッド・ティー》 

咲き終わった花は、花がらをこまめにカット。春の開花のときより、浅めに花がら切りをするのがコツです。 

※つるバラの育て方はこちら 
※ハイブリッド・ティーの育て方はこちら 

品種の特性に合わせたケアで春の開花を楽しもう

 美しいバラを育てるには、葉の色や状態、新芽の伸び具合などをよく観察して品種の特性に合わせたケアを行いましょう。 

来春、美しい花を楽しむため、ぜひコツを押さえてお手入れをしてみてください。