2021年に園芸活動に参加いただいた小学校からのメッセージをご紹介しています。
埼玉県
和光市立新倉小学校(にいくらしょうがっこう)
「再生再利用、想像力は心と笑顔を豊かにする花プロジェクト」
新倉小園芸部と新倉小PTA文化教養部の共同緑化活動
長期未使用既存施設の再生 池の外枠のテストピースは地域企業から提供
地域協力企業から黒土を頂戴しました。
台地にたたずむ創立150周年を迎える伝統ある和光市立新倉小学校。
その長い歴史とは裏腹に、市内公立校の中では、敷地面積、花壇、菜園の面積は最も少ないと感じるほど、園芸には適さない環境でした。
花が咲き彩を楽しむ為に、新しく造り出すのではなく、花壇になり得る、既存の地形を利用して、演出ではなく、あくまで自然に近い花の創造となるようトライ&エラーを重ねながら、工夫に努めています。
最近では、使われていない学校施設の再生再利用に着手。小さな花壇と菜園の隣に沢をイメージした池を制作中です。完成後はメダカの放流を予定しています。
今回いただいた粒状肥料は土作り、元肥に使用し、液体肥料は植栽後の追肥として、花の様子を見ながら定期的に使用しています。
苦労する点としては、学校花壇という事もあり、園芸活動と児童の校庭での授業が重なり、農薬の散布が出来ないことや雑草処理が全て手作業となり、季節により重労働を強いられることです。ですが、児童からは「いつも綺麗にしてくれてありがとう」という言葉を、先生方からは「園芸活動への協力は惜しみなく行います」というお言葉をいただき励みにもなっています。
学校花壇・菜園活動の最大の楽しみは、児童からの純粋な感謝の気持を聞ける事。また、先生方の理解と協力を賜り、授業の教材としていただいている事などがあります。
近隣の協力会社とともに、土木、造園を経由し、園芸に繋げる活動は、充実した達成感を得られる。まるで開拓者の気分で、やり甲斐を感じています。
新倉小学校は、「再生再利用、創造力は心と笑顔を豊かにする花プロジェクト」をモットーに、在校児童保護者有志で結成した完全独立ボランティア団体での活動を引き続き行っていきます。
薩摩芋 ミニトマト、ヘチマ、キュウリ、ピーマン、20日大根、ナス、チューリップ、マリーゴールド、パンジー、サルビア(赤)、ベコニア、ゼラニウム
神奈川県
横浜市立上矢部小学校(かみやべしょうがっこう)
「互いに成長を見守る上矢部小学校」
学校内の畑
トマトの実ができてきました
植木鉢で育てているピーマン
上矢部小学校は児童それぞれが植木鉢を持っており、学年ごとに花壇や菜園もあり、児童・先生で管理をしています。その他に学校外に小さな学年ごとの畑があり、学習活動のひとつとして夏野菜などを育てています。できた野菜は、今は学校で食べられないので、それぞれの家庭に持ち帰ってもらうようにしています。
この学習活動の一環として、児童自身が育てることに関心を持ってかかわっていくことができるように声掛けをする、ほかの畑にも関心がもてるように一緒に時折見に行くようにするなど、工夫をしています。
学校の学習活動のため、種まきやその他の作業の時期など、タイミングを合わせるよう気に掛けるとともに、土づくりにも気を配っていますが、うまくいかないこともあり苦労もあります。
しかしながら、児童が植物の成長を喜んでいる姿を見ると、活動していてよかったなあと思います。素直に「芽が出たよ」、「こんなに大きくなっている!」、「どうする?虫がいるよ」と生き生きと話をしている様子は、まるで兄弟の成長を互いに見守っているようです。
今回いただいた肥料は、各学年の菜園活動や委員会活動に使わせていただいています。
これからも学校の児童の笑顔につながっていくように活動に取り組んでいきます。
夏野菜、アサガオ、ホウセンカ、ツルレイシなど
兵庫県
姫路市立白鷺小中学校(はくろしょうちゅうがっこう)
「白鷺一心、ジャコウアゲハ応援隊 ~世界遺産 姫路城 中曲輪バタフライガーデン~」
小学部3年生と地域ボランティアとPTAとジャコウアゲハの食草の植栽活動
小6、小5生の栽培委員会と花育キャラバン隊とで『令和』の花文字をつくりました。
シロタエギクを植栽しているところ
『世界遺産 姫路城 中曲輪バタフライガーデン』と銘打ち、姫路城の眼前でジャコウアゲハの食草であるウマノスズクサと蝶の好む蜜源植物を植栽し、教育活動で活用しています。姫路城プラスワンの新しい魅力のある場所になるように、地域を巻き込んで活動しています。ご支援いただいたおかげで徐々に環境も充実してきており、2021年4月にはジャコウアゲハがお城の周りを飛び交い始めました。
花壇や菜園の管理での苦労点は、児童数の割に学級園が小さいため野菜など十分な数を育てるのが難しい点や、雑草が多くなかなか駆除ができない点、その他にも休暇中の冠水問題、活動資金の確保、外来種など問題が数々あります。このような問題がありますが、子どもたちが自然環境に関心を持ってくれるきっかけになるところ、子どもたちの笑顔や来校された方々の感想を聞くなど、楽しみや遣り甲斐を感じます。
今回いただいた肥料は、玄関周りのプランターや花壇の花、食草用花壇の花、菜園で野菜を育てるのに活用したいと思います。
2019年に花育キャラバン隊に整備していただきました花壇は引き続き大事に活用していきたいと思います。また多くの資材をご提供いただきましてありがとうございました。いただいた資材が生きるように活用していきたいと思います。
これからも中曲輪バタフライガーデンを充実させ、ジャコウアゲハの飛び交う400年前の風景を再現させていきます。この活動を通して、いろいろな方々と新たなつながり持てたこと、また地域の方からの期待を受け、引き続き活動を続けていきます。
1年 ひまわり 2年 サツマイモ 3年 ウマノスズクサ&蜜源植物 4年 へちま ゴーヤ ひょうたん
5年 アブラナ かぼちゃ
高知県
四万十町立興津小学校(おきつしょうがっこう)
「全校で力を合わせて育てる楽しさ、みんなで仲良く育てて美味しく食べよう」
【玄関先】
興津小学校では学年ごとに花壇や菜園を持っており、学級園では野菜(キュウリ・トマト・ナス・トウモロコシ・サツマイモ・スイカ)、花壇やプランターでは花(マリーゴルド・ブルーサルビア・撫子・金魚草・日々草...など)を育てています。
学級園では各学年で一人一人に割り当てた野菜の苗を責任を持って栽培し、採れた野菜はみんなで児童が分けて家庭に持ち帰り、調理して食べた感想を話し合ったりしています。
花壇やプランターの花は環境美化に活用し、地域の方に花の苗や種を分けてあげることもあります。
海が近いため陽射しが強いので、陽当たりを好む植物を植えています。また風が強く吹く事が多いので背丈の高いものは校庭中段の花壇に植えて風当たりを弱くし、倒れても支えられるようにしています。
今回いただいた肥料は春から夏にかけて植え替えの時期に、固形肥料は花壇や畑に混ぜ混み、液体肥料は苗の育成、プランターへの追い肥に活用しました。
初めて全校一丸となって野菜を育てることになりましたが、いただいた肥料を有意義に活用して、たくさんの野菜を育てたいと思います。
興津小学校では菜園で成長していく様子や収穫の楽しみ、花壇では学校が華やかになり、ご近所の方々との会話の話題につながっています。
全校で力を合わせて育てる楽しさを知り、育てた野菜をおいしく食べることをモットーにしています。
キュウリ・トマト・ナス・トウモロコシ・サツマイモ・スイカ、マリーゴルド・ブルーサルビア・撫子・金魚草・日々草など
東京都足立区
足立区立中川北小学校(あだちくりつなかがわきたしょうがっこう)
「だれもひとりぼっちにはさせない花壇」
PTAのみなさんのお力であっという間にきれいで明るい花壇になります。
行事で学校を訪れる皆様にも、ご覧いただけると嬉しいです。
中川北小学校は学年ごとに校庭に花壇や菜園があります。主に先生方が管理をしていますが、PTAのみなさんが作業してくださることもあります。活用されていない部分もあるので、先生やPTAのみなさんとともに、今年から劇的に変えてみたいと考えています。その他に教室や校長室でも花や緑を育てています。
理科、生活科の教材として主にチューリップ、へちま、あさがお、なす、ピーマン、サツマイモ、枝豆、ミニトマト、ひまわりなどを栽培しています。
花壇や菜園活動については、地域の農家の方々の指導を受けていますが、耕す手間や雑草の取り扱いに困っています。
今回、お送りいただいた肥料は、元肥や追肥として使用しました。肥料プレゼントをいただけたことで、花壇や菜園づくりに大変役立ちました。
学校花壇・菜園活動を通して、命を学ぶ機会を得、収穫の喜びから育食にもなり、心を癒され、コミュニケーションのきっかけになることにやりがいや楽しさを感じます。
行事で学校を訪れる皆様にも、管理した花壇をご覧いただけると嬉しいです。
へちま、あさがお、なす、ピーマン、サツマイモ、枝豆、ミニトマト、ひまわり
福岡県
春日市立春日野小学校(かすがのしょうがっこう)
「地域、家庭、学校、みんなで咲かせるコミュニティスクール」
保護者ボランティアが整備しています。
学年ごとに世話をするマロニエの幼木とクラスのプランター
一人一鉢と2 年生の菜園、教室の横なのですぐにお世話できます
春日野小学校の花壇や菜園は前庭や中庭にあり、管理は児童や先生のほか保護者のボランティアが行っています。花壇には夏から秋にかけて、ひまわり、マリーゴールドなど、冬から春はチューリップやビオラなどを年間 200 苗ほど植えています。花壇の他にも教室で花や緑を育てています。
花壇は、チューリップ、ネモフィラ、ひまわり、なでしこ、パンジーなど季節の花を育てています。
1、2 年生は一人一鉢で朝顔とミニトマト、2 年生は教室横の菜園で、夏はオクラ、ナス等の夏野菜、冬はニンジン、小松菜などの冬野菜を育て、各家庭に持ち帰ります。地域の方とサツマイモの畑を作り、感謝の会も開催します。3 年生以上は主に理科の学習と関連し、3 年生はひまわり、ホウセンカ、キャベツを育てモンシロチョウの観察、4 年生はベランダにツルレイシでグリーンカーテンを作り、5 年生はインゲンマメ、6 年生はホウセンカとじゃがいもを育てています。また、5、6 年生の委員会活動で季節の花を育てています。
前庭には学年ごとに世話をするマロニエの木があります。これは昨年、地域の方から寄贈されたもので、子どもたちが世話をして、学校のシンボルツリーになっています。
花壇は年度初めに募集する花壇ボランティアの保護者が集まり、前庭の花壇を中心に春と秋の 2 回に土づくりと種まき、苗植えをします。その後も水やりや雑草を抜いたりと、『できる人ができる時にできることを』しながら、年間を通じて花が途切れることなく花壇を整備していますが、夏の異常な暑さで、プランターに朝、水やりをした水がお湯になり苗が痛むことが増えました。夏はプランターを減らすなど工夫をしています。
今回いただいた固形肥料は1 年間有効なので、春の土づくりの時に混ぜ込んで使用しました。液体肥料は苗や幼木に与えています。
花壇と菜園、特に畑の整備は地域のボランティアの方々が中心になって行っており、玄関周辺の花壇に綺麗に咲いた花で先生や子供たちの気持ちが楽しくなればという思いで活動してくれています。休み時間など子供たちが声をかけて手伝う子どもも多く、地域の方々と子供たちが繋がることが楽しみにもなっています。
これからも花の手入れを通じて子供たちに、「いつも見守っているよ。」というメッセージを届けられたらと思います。
チューリップ、ネモフィラ、ひまわり、なでしこ、パンジー、マリーゴールド、ビオラ、ホウセンカ、マロニエ、ミニトマト、オクラ、ナス、ニンジン、小松菜、サツマイモ、キャベツ、インゲンマメ、じゃがいも、ツルレイシ