ビックリグミの花つきが悪い・実がつかない原因としてどのようなことが考えられるか記載しています。併せて、その対策方法もご紹介しています。
実が着かない、花つきが悪い
受粉がおこなわれていない。栄養不足による生理落果が原因!
普通のグミはよく結実しますが、ビックリグミ(ダイオウグミ)は自家不結実性のため1本だけある場合、また2本以上ある場合でも同じ品種だと実がなかなか着きません(開花数のわりに着果数が少なく、場合によってはまったく実をつけないこともあります)。
「実が着かない」、「花つきが悪い」、もうひとつの原因として樹勢が強すぎて、樹体の生育に養分を奪われてしまい、開花後の幼果の栄養不足によって生理落果が助長されている場合があります。一般に幼木から若木時代に樹勢が強すぎると、花が少なく実のなり方も少なくなります。実がならないとその年も枝葉ばかりが繁茂し、翌年も花が少ないという悪循環を繰り返しがちです。
自家不結実性の場合、同じ仲間でも他品種の花粉であれば、お互いによく実を着けます。受粉用にはナツグミが良いのですが、開花期が少し遅いので、前もって暖かい場所で開花を早め、ビックリグミと開花時期をあわせる必要があります。ただし開花時期があったとしても訪花昆虫がいない場合は人工授粉が必要です。樹勢が強すぎる場合は、施肥を中止し、スコップで根の周囲を掘って断根を加えてみます。冬季剪定は徒長した長い枝を基部から切る間引き剪定程度にします。環状剥皮も樹勢を抑えるためには即効的です。