4.基本のタネまきと植え付け作業
4-3.発芽後の管理
発芽後は日当たりのよい場所に移動して、がっちりした苗に育てます。用土の表面が乾くのを待ってジョウロで水をやり、本葉が開いたら薄い液体肥料を2週間に1回、水やり代わりに施します。
発芽が揃い、本葉が開いてこれからというときに、ネキリムシやナメクジにかじられることがあります。害虫は見つけたら捕殺したり、殺虫剤を散布して防除し、病気は殺菌剤でタネを消毒して防ぎます。
本葉が3~4枚になったら、根がのびのびと育つように移植します。
水やり
本葉が出たら底面給水を止めてジョウロでの水やりに替える。用土が乾いてから水をやり、2週間ごとに1回を目安に液体肥料を施す。
間引き
子葉が開き、込み合ってきたら間引きを行い、日当たりや風通しをよくして、丈夫な苗に育てます。密生していると、日光が奥まで届かずひょろひょろになるので、苗が伸びすぎないうちに早めに行うのが大事です。間引きは生長に応じて何回かに分けて行うようにします。
間引きの方法
①手で抜く
残す苗を傷めないように株元を押さえて抜く。
②ピンセットで抜く
隣りのよい苗を傷めないようにピンセットで根から抜く。
③ハサミで切る
発芽した芽が接近しているときは地際部をハサミで切る。
残す苗、間引く苗
残す苗
茎が太くがっちりして、葉の色つやがよい。
間引く苗
いつまでもタネをかぶっている
葉が変形して病気にかかっている
茎が細くひょろひょろしている
発育が遅れて育ちが悪い
移植
本葉が3~4枚になると、育苗箱では根が窮屈になり生長しにくくなります。そこで生育がよくなるようにビニールポットに移植(鉢上げ、植え替え)します。根を切らずに植え替えられるよう、用土は乾かし気味にしておきます。2.5~3号ポットに元肥の緩効性化成肥料を混ぜた用土で、苗を1本ずつていねいに移植し、水をたっぷりやります。2、3日直射日光の当たらない明るい日陰に置き、その後は日当たりのよいところで育てます。本葉が5~6枚になれば定植できます。
移植の手順
・タネダリアの移植
① ミニ移植ゴテで根を切らないように掘り上げる。
② ポットの中央に指で穴をあける。
③ 植え穴に苗を置き、株元を軽く押さえる。
④ 丁寧に水をやる。
・バジルの移植
① 数本まとめて丁寧に掘り上げる。
② 土を少しつけて、根を傷めないように1本ずつ分ける。
③ ポットの半分くらいまで用土を入れ、苗が中心にくるように植え付ける。
④ 指先で根元をそっと押さえ、土を落ち着かせて水をやる。
・パンジーの移植
パンジーは1つのポットに複数株植えると互いに競い合って生育がよくなる。
・定植するときの目安(4-4.基本の植え付け作業参照)
本葉が5~6枚になり、ポットに根が回ったら、花壇やコンテナなどに定植します。定植するとき、あらかじめ苗にたっぷり水をやっておくと、根鉢が崩れにくいので作業がしやすく、また、根を傷めずに定植できます。