9.病害虫の予防と対策
9-2病害虫の予防と対策
害虫の中には病気を媒介するものもあり、害虫の防除を行うことが、病気の防除につながることもあります。
病気は、長雨や密植による日照不足、高温多湿など病原菌がふえるのに都合がよい環境や、栄養の過不足などで軟弱に育ったときに発生しやすくなります。何よりも病害虫を寄せ付けない環境をつくることが大事です。
日当たりや通風を図り、水や肥料は過不足なく与えて、植物にとって居心地のよい環境をつくり、健康に育つように管理しましょう。
対策の方法
株間をとって植える
密植すると株が軟弱に育ち、病害虫が発生しやすくなるので、株間をとって植えつけ、日当たりと風通しをよくして蒸れを防ぐ。
コンテナを地面に直接おかない
害虫の侵入を防ぐために、コンテナは地面に置かないこと。
健全な球根や種イモを植え付ける
ジャガイモは、毎年検査に合格したものを購入し、病害を避ける。また、球根類、苗などは、害虫や病気のない健全なものを選ぶ。
樹木類は枝葉をすかし、株元を清潔に保つ(7-1.整枝・剪定の目的参照)
適度に整枝、剪定して、採光と通風を図り、蒸れないようにして、病害虫の防除をする。
バークチップや敷きわらでマルチをする
バークチップやわらを敷いてマルチをすると、雨による泥はねが抑えられ、土の乾燥も防ぐ
葉裏にシャワーをかける
夏に乾燥が続くときに発生するハダニには、葉の裏まで強いシャワーをかける
畝にシルバーマルチを敷いたり、防虫網のネットをかける
シルバーマルチを敷くと、キラキラと光るものを嫌うアブラムシやウリハムシなどの防除になる
果樹の実に袋をかける
実に袋をかけると、害虫の飛来や病原菌の付着が防げると同時に、強い日差しや風雨からも守る
こまめに花がらを摘む(5-8.次々と花を咲かせる、花がら摘み参照)
病気の原因になる、咲き終わった花がらや枯れた葉はこまめに摘み取る。特に梅雨の時期は見逃さずしっかり摘み取る
肥培管理は正しく(5-3.肥料の効果的な施し方参照)
窒素過多になると植物が軟弱に育ち、病害虫に対する抵抗力が弱くなるため、適切な量を適正に施す
こまめに除草する
病害虫の発生を防止するために、畑や花壇はもちろん、コンテナ植えもこまめに雑草をとる