なぜ、我々が育てている植物は害虫に食べられたり、病気にかかったりするのですか?
同じ植物でも山や野原の植物はあまり病害虫の被害を受けていないのに、なぜ、庭で育てている植物はよく病害虫の被害を受けるのでしょう。大きく分けると3つの理由が考えられます。
【天敵が少ない】
自然界では植物を食べる虫→その虫を食べる鳥や天敵→虫の死骸や鳥の糞を養分にして育つ植物、というサイクルが成り立っています。きれいに生理整頓された庭では害虫が発生しても、それらを食べる鳥やクモなどの天敵が少ないため被害が大きくなります。
【特定の植物が多く植えられている】
病害虫も好きな植物と嫌いな植物があり、自然界ではこれらの植物が共存し、万一病害虫が発生しても蔓延しにくい環境になっています。その点、家庭の庭では特定の植物が多く植えられているため、発生しますと蔓延し被害が大きくなります。
【品種改良で本能が取り除かれた】
植物も病害虫に加害されますと、自ら殺虫成分を作ったりしてこれ以上食べられなように自衛本能を働かせて被害を防ごうとします。ところが、花をより大きく、より美しく、野菜ではより美味しくなど品種改良された植物ではこのような本能の多くが失われているため被害を受けやすくなります。また、肥料を与えて健やかに育った植物は病害虫にとって美味しく感じられるのかもしれません。
このように、バランスがとれていない以上、我々が育てる植物は我々の手で守ってあげなければなりません。
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