農薬にはどんな種類があるのですか?
多種多様な薬剤が販売されていますが、使用目的からみると次のような種類があります。
(1)【殺虫殺菌剤】
害虫と病気の両方に効く薬剤。一般的には殺虫成分と殺菌成分をはじめから混合した薬剤を言いますが、一つの成分で害虫と病気に効果のある薬剤もあります。(殺虫成分+殺菌成分=「ベニカXファインスプレー」、「GFオルトランC」など、単剤=「ベニカマイルドスプレー」、「アーリーセーフ」など)。
(2)【殺虫剤】
昆虫を退治する薬剤(「ベニカベジフルスプレー」、「家庭園芸用スミチオン乳剤」など)。
(3)【殺ダニ剤】
ダニ(ハダニ、サビダニ、ホコリダニなど)を退治する薬剤(「バロックフロアブル」、「ダニ太郎」など)。
(4)【殺線虫剤】
センチュウ(ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウなど)を退治する薬剤。
(5)【なめくじ駆除剤】
ナメクジ、カタツムリなどを退治する薬剤(「ナメナイト」など)。
(6)【殺菌剤】
カビ(糸状菌=「うどんこ病」、「黒星病」など)細菌(バクテリア=「軟腐病」、「斑点細菌病」など)、放線菌(ばれいしょの「そうか病」など)などの病原菌を予防・治療する薬剤です。また、ウイルス(モザイク病など)の予防薬も含まれます。(糸状菌=「GFベンレート水和剤」など、細菌=「ヤシマストマイ液剤20」など、放線菌=「石原フロンサイド粉剤」など、ウイルス病=「家庭園芸用レンテミン液剤」など)。
(7)【除草剤】
伸びてきた雑草や、雑草種子を枯らす薬剤(伸びてきた雑草や雑草種子を枯らす=「GF草退治Z粒剤」、伸びてきた雑草を枯らす=「草退治シャワー」など)。
(8)【植物成長調整剤】
植物の開花、着果、発根、成熟などの特定の生理機能を調節する薬剤(トマトの着果促進=「日産トマトトーンスプレー」、ぶどうの無種子化=「STジベラ錠5」、発根促進=「ルートン」など)。
(9)【展着剤】
散布した薬剤が葉や病害虫にムラなく付着し、雨などで流れにくくすることで薬効を安定させます(「ダイン」など)。これら以外にも、農薬と肥料の作用がある農薬肥料(「家庭園芸用 カリグリーン」=うどんこ病の薬など)や誘引剤(フェロモン剤)、土壌消毒剤などがあります。(詳細は展着剤って何ですか?を参照)
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