展着剤って何ですか?
水和剤や乳剤などを水に薄めて使用するときに一緒に加えて使用する薬剤で、「ダイン」などがあります。展着剤自体には病害虫を退治するなどの作用はありませんが、次の2つの大きな作用があります。
(1) 例えば、ツバキの葉に薬剤を散布したらどうなるでしょう?葉が水をはじくので薬剤は葉に付着しないで葉先から流れ落ちます。このとき散布液に展着剤を加えると、葉の表面に薬剤を付着させる働きがあります。特に、病気の場合は梅雨期など小雨が降っても薬剤を散布しなければならないこともあります。このようなときでも展着剤を加えると流れ落ちにくくなるわけです。
(2)特に、水和剤などを水に薄めるとき、よくかき混ぜたつもりでも薬剤が水の中で均一になっていない場合があります。さらに、水和剤は水に溶けないので、希釈液をしばらく放置するとすぐに沈殿ができてしまいます。このとき展着剤を加えると薬剤の粒子が水の中で均一に分散し、また沈殿も起こりにくくなります。展着剤の使用量は、例えば「ダイン」の場合、葉の表面がつるつるして薬剤が着きにくい植物では3000倍程度、着きやすい植物では10000倍程度です。これで計算すると、散布液1リットル当り0.1~0.3mlになります。(1滴=約0.03ml)
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