特定外来生物「ヒアリ（火蟻） 」の発生と、対応するアリ用殺虫剤

日本国内で「ヒアリ」が発見されたことに伴い、アリ退治用殺虫剤のお問い合わせが増加しています。住友化学園芸のアリ用殺虫剤のご紹介及びヒアリ対策についてご案内しています。

日本国内での特定外来生物「ヒアリ」発見について

環境省は、平成２９年６月１３日に、神戸港を中継したコンテナから、強い毒を持つ南米原産の特定外来生物「ヒアリ」（Solenopsis invicta）が日本国内で初めて見つかったと発表しました。

その後、尼崎市、名古屋市、東京港、春日井市、大阪市など、各地でヒアリが発見されています。

ヒアリとは（資料参照）

南米中部原産のアリで、人体への被害等を及ぼすことから、外来生物法により「特定外来生物」に指定されています。毒性が強く、毒針で刺されるとアレルギー反応により死に至ることもあるため、世界各地で大きな問題となっています。

　形態：体長２．５mm～６．０mm。全体的に赤茶色。腹部は濃い赤色で黒っぽく見える。

　　　　　お尻に毒針があり積極的に刺す。直径２５cm～６０cm、高さ１５cm～５０cm程度の

　　　　　ドーム状のアリ塚（巣）を作る。

注意

ヒアリは小型ですが強い毒を持ち、刺されると火傷（やけど）のような激しい痛みを生じ、アレルギー反応により死に至ることもありますので、ヒアリを発見した場合には、生きた個体には素手で触れないで、地方環境事務所等に通報してください。

地方環境事務所:http://www.env.go.jp/region/index.html

ヒアリ対策用殺虫剤

・ 個体は、市販のアリ用殺虫剤で駆除が可能です。
（参考情報：神戸市ホームページ: http://www.city.kobe.lg.jp/safety/emergency/other/solenopsis_invicta.html ）

住友化学園芸のアリ用殺虫剤

ヒアリの対策については環境省、同地方環境事務所、お住まいの自治体からの情報を参考に実施してください。

住友化学園芸のアリ用殺虫剤は以下のとおりです。

商品ガイド:不快害虫殺虫剤
→http://www.sc-engei.co.jp/guide/category/category5.html

アリや巣に薬剤をかける

タイプ	エアゾールタイプ	シャワータイプ		粉剤タイプ
使用方法	アリに直接まく	アリと巣に直接まく	アリに直接まく	アリに直接＆家のまわりにまく
商品
有効成分	ピレトリン・ペルメトリン	フィプロニル・イミダクロプリド	フェノブカルブ・フタルスリン	ペルメトリン・フェノブカルブ
備考	●アリを見つけたら直接噴射して速効退治。 家の中でも使える	●地面にしみこませて巣ごと退治できる	●かかったアリを速効退治	●家を囲むように、まわりを帯状にまけばバリア効果でアリをよせつけない

おびきよせる

タイプ	誘引（えさ）タイプ
使用方法	通り道にまいて食べさせる	通り道に置いて食べさせる
商品
有効成分	アセフェート	フィプロニル・ピリプロキシフェン
備考	●顆粒のエサを持ち帰らせて巣ごと退治	●薬剤のまけない場所に置くだけ。雨にも強い

※ 使用に際しては必ず商品の説明をよく読んで、記載内容にしたがってお使いください。

資料

ヒアリの仲間　出典:住友化学株式会社資料

※ヒアリ類の形態は互いに類似

ヒアリ類の毒

大あごで咬みつき、腹部の毒針で刺す

毒成分

●約95%はアルカロイド毒：ソレノプシン（2-メチル-6-アルキルピペリジン）
→火傷のような痛みの原因。ヒアリの毒は、ヒアリ類の中で上位。アカカミアリの4倍。

●タンパク質毒も0.1%ほど含む（各種分解酵素）
→アナフィラキシーの原因。ハチ毒と交差反応する。

ヒアリ類の生態

●日当たりの良い開けた場所に好んで営巣する

●侵入地では、庭や公園などの生活圏にふつうに生息し（優占種のひとつ）、地面に多数いるため、スズメバチやミツバチなどに比べ遭遇頻度がはるかに高い。そのため、人々が最も注意を払っている害虫となっている。

●雑食性（植物の蜜、アブラムシの分泌する甘露、小昆虫、小動物、動物の死骸、生ごみなど）