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栽培管理|コトネアスターの育て方

監修 園芸研究家 倉重祐二

コトネアスターの栽培管理と収穫の方法について紹介します。

コトネアスター写真

 枝が這うように横に広がる樹形で赤い果実をつける、ベニシタンを代表とするコトネアスターの仲間は、旧世界の北半球に約400種が分布する、落葉または常緑の木本植物です。日本には自生しませんが、果実や紅葉が美しいために、明治末期から昭和初期にかけて多数の野生種が導入され、庭園樹や生垣として普及しました。  樹高が低く、葉が小型の種類は、実物(みもの)盆栽として栽培されます。ピラカンサによく似ていま

管理

水やり

 特に必要ありませんが、極端に乾燥する夏の高温期には、朝か夕方に水やりします。

肥料

 2~3月には寒肥として、さらに開花後の6月に粒状肥料「マイガーデン植物全般用」を1m²当たり150g、株元にばらまきます。

剪定

 這性の種類は、地面を覆うように枝が横に伸び、まるで仕立てたような樹形になるので、剪定は不要です。徒長枝などが出た場合は、枝の基部から切り除きましょう。

 また、芽吹きのよさを利用して、庭木や生垣として栽培する場合は、落葉期に不要な枝を抜くように切ったり、株全体を切り戻したりして、好みの樹形に仕立てます。

ふやし方

 さし木、またはタネでふやします。

 さし木は6~7月に、枝先を長さ5cmで切り、1時間ほど水揚げをしてから切り口に植物成長調整剤「ルートン」を薄くまぶして、さし木用土や赤玉土の小粒などにさします。たっぷりと水やりして、日陰に置いて管理します。

 タネまきは、10~11月に熟した果実を採取し、水で洗って果肉を完全に洗い流してタネだけにします。野生種でも数種を植えていると交雑し、また園芸品種では、親と同じものは出ないので注意が必要です。

 なお、タネは乾燥させると発芽能力がなくなるので、果肉を取り除いたらすぐに赤玉土の小粒などにまいて1cm程度覆土します。タネをまいた鉢や箱は屋外に置き、乾かさないように水やりして管理すれば、春に発芽します。ただし、1年で発芽しないタネもあるので、十分な数が発芽しない場合は、翌年まで管理してみましょう。

監修:園芸研究家 倉重祐二

園芸研究家。千葉大学大学院園芸学研究科修了。赤城自然園(群馬県)を経て、現在は新潟県立植物園に勤務する。日本植物園協会 植物多様性保全委員、新潟県野生生物保護対策委員、魚沼市自然環境保全調査委員会副委員、NHK趣味の園芸講師などをつとめ、園芸の普及に幅広く活躍する。専門はツツジ属の栽培保全や系統進化、花卉園芸文化史。
「日本の植物園における生物多様性保全」(日本植物園協会)、「よくわかる栽培12か月 シャクナゲ」(NHK出版)、「原色日本産ツツジ・シャクナゲ大図譜」(誠文堂新光社)等、論文や執筆も数多くある。

コトネアスターの育て方のページです。
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