カルシウム(CaO)

写真提供:渡辺和彦

植物体内での働き

カルシウム(Ca)を含む肥料を総称して石灰質肥料と言い、畑にまく石灰などに含まれる肥料成分です。ペクチンという多糖類と結合し、細胞膜を丈夫にして病害虫に対する抵抗力をつける働きがあります。また根の生育を促進する働きもあります。そのほか植物体内で出来る過剰な老廃物(有機酸)を中和したり、土壌酸度の調整にも役立ちます。土壌中にある程度含まれていますが、植物が吸収できない形態になっている場合もあり、植物を育てる際にカルシウム肥料が必要な場合もあり、「中量要素」と呼ばれます。

欠乏症

生長の盛んな新芽や根の生育が悪くなります。トマト果実の「尻腐れ症」や、ハクサイでは新芽の先が枯れる「芯腐れ症」があらわれます。カルシウムは植物体内での移動がほとんどありませんので、新芽に症状があらわれやすいのが特徴です。またカルシウム欠乏症は単に土壌中のカルシウムが不足している場合だけでなく、土壌の酸性化、乾燥、チッ素過多による肥料バランスの崩れなどが原因で根からのカルシウム吸収が抑制される場合にも発生しやすくなります。ですからカルシウム欠乏症の予防には、こらの原因を取り除くことはもちろん大切ですが、トマトの尻腐れ予防スプレーのような葉面散布剤で茎葉や実に直接カルシウムを吸収させることも有効な手段のひとつです。

好カルシウム植物(草花)とは

過剰症

通常の栽培ではカルシウムの過剰症は出にくいですが、カルシウムの過剰施用により土壌が強アルカリになり、pHが高くなるとマンガン、鉄、亜鉛、ホウ素などの吸収が阻害され欠乏症があらわれます。